【呪術廻戦】地味子だと油断していました

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夏油は何も言わずに私を見つめる




『ま、あいつら殺したら私も死ぬがな』




夏油「……どういう」



『村人全員なんて縛りがなきゃ私には無理だよ。あいつらは夢の中だが現実の体に異変があれば術師の脳にダメージがくる』




夏油は目を見開いた


村人を殺そうとすればまず私が死ぬ。まあ、ほんとにイカれちまったなら私を殺してその後村人全員殺せばいい残穢は私のものだから罪を私に押し付けることだってできる



そこまでイカれてないと信じたいが



夏油「あいつらを庇うのか？」



なんでそんな弱弱しい声だすかね。まるで味方がいなくなって拗ねるこ子供じゃないか



『庇ってねーよ。むしろ私が庇いたいのはあんただ』



夏油「！」



『理解されたいなんて思わない？呪霊の味が分かるって知った時あんなに嬉しそうな顔したくせによく言うよ』



『お前は抱え込みすぎなんだよ。非術師が嫌い、見下してる術師なんて大勢いるぞ？つーかそっちの方が多いだろこの世界は』



『非術師を守るのが術師の意義なんて思うな。当たり前だろ？誰が赤の他人のために命をかけて戦う？私らは正義の味方なんかじゃねーんだ』




夏油「・・じゃあ、Aはなんのために」




なんのため…ね




『怖いから』



夏油「え、」



『怖いんだよ呪霊が、どうしようもなく。視界に入る度に怯えてしまうだからはっきり見えない眼鏡をかけてる。』



『終わりのない戦いでも、あの怖いやつが一体でも減るなら私は戦う』




夏油「・・そうか」



『"帰ったら"五条にでも胸の内を吐き出せよ。喧嘩でもなんでもすればいい』





夏油「・・・うん、そうだね」




夏油はそれ以上何も言わなかったが手の中の呪霊を治めたのでひとまず大丈夫そうだ



二人の子供の手当をして高専に戻る準備をする夏油の顔はどことなくすっきりしていた




夏油「・・そういえば猿共は」



『猿？・・あー、1時間は起きねぇよ。呪霊に襲われる夢みてるだろうからな』



夏油「え、」



『なんだその顔。私は聖人君子でもなけりゃ正義の味方でもない。子供にあんなことしといて許すほど心ができちゃいないさ』




あいつらは今自分だけが呪霊を見えてそれを誰にも信じられず最後には疫病神と殺される夢をずっと見ている





『どーせ内々に処分されんだ。これくらいの報復は許されるだろ』

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