弱点1 ページ15
人には必ずしも苦手なものがある
それはどんなに完璧な人にでもあるもので
例えば顔も良くて頭も良くて運動神経も良くてこの学園で唯一の女子である彼女にも弱点というものが存在する
それは
『意味わかんない。レシピ通りなのになんで黒焦げになんの？』
「意味がわかんねーのは俺の方だ。お前の選択肢に弱火の文字はないのか」
休日オンボロ寮のキッチンでキノコたっぷりの美味しそうなお弁当ともはや何が入ってるのかわからない真っ黒なお弁当を広げる二人
簡単な話、ユウは料理上手でAは料理下手ということだ
「てかなんでお前も作るとか言ったの？料理苦手じゃん」
『ユウがジェイド先輩とピクニックデートするって自慢するからじゃん。私だって彼氏にお弁当とか作れる彼女だし？』
「いや、作れてねーから」
ムスッと頬を膨らませるA
普段は何事にも動じず常に上手にいる人間がこうした姿を見せるのは珍しいことだ
「つーかフロイド先輩は料理できないこと知ってんの？」
『まだバレてない』
Aは今のところいつも余裕のある年上彼女という地位をキープしてる
もちろん彼女なのだから可愛らしい姿も見せているし実は喧嘩が強いとこだってまだ見せてない
一応男子が憧れる理想の彼女はキープしてるはず
しかしこれはまずい
手作りの料理に喜ばない男はいない
下手であっても可愛らしい彼女が作ったものなら愛おしいものだ
しかしこれはあまりにも
『まずい、不味すぎる。何だこのダークマター誰が作った』
「お前だな」
『うるさい知ってる』
「何焦ってんの？フロイド先輩料理できないくらいで幻滅しないだろ」
『そんなの知ってるし、フロイド先輩は私の事大好きだもん。料理下手でも可愛いーって全肯定してくれるに決まってる！』
「惚気んなよ。で？それの何が問題なわけ？」
『優位性が…』
Aは今まで元カレでも元カノでも常にリードする側だった
そもそもの好みが年下の可愛いらしい子なのだから甘やかすのは大好きだし常にAに優位性があった
だから、もしそれが崩れた場合Aはその先の対処が分からない
今までは悪い言い方をすればお遊び
真剣な交際はA自身初めてである
だからそこが崩れた場合
最悪の結果だって考えるわけで
『別れたくない…』
「いや、飛躍しすぎだろ」
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ほろ - つ、続きを！！ (4月3日 21時) (
レス) @page20 id: 7c2d3bc92a (このIDを非表示/違反報告)
露木(プロフ) - かっ…可愛い！！！ってなりながらあっという間に読み終わってしまいました😭続き待ってます！！ (2023年1月10日 23時) (レス) @page20 id: 8f55eb36f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 続きが気になり過ぎますっ!がんばってください! (2022年12月5日 23時) (レス) @page20 id: 6719ad2600 (このIDを非表示/違反報告)
みふぅ - 刺さります！栄養！！ (2022年10月6日 22時) (レス) @page20 id: 272cff02f5 (このIDを非表示/違反報告)
醤油アイス。 - ｳｸﾞｯ。続きが気になるッッ！ありがとうございますぅ (2022年10月5日 23時) (レス) @page20 id: 272cff02f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山茶花
| 作成日時：2021年3月7日 21時
