愛されたい94 ページ4
【A】
抱きしめたグレイさんの体は意外にも逞しくてやはり男性なのだなと感じた
グレイさんは暫くするともういいよありがとうと私から離れた
『あ、あの、私は、向こうの世界で、ずっとひとりで』
グレ「うん」
『だ、だか、らグレイさんに出会って、初めての同族と話せて、本当に嬉しくて、』
グレ「うん」
『グレイさんが、私のことで、泣いて怒ってくださってるのに、私は、嬉しいと感じてしまいます』
グレ「A…」
上手く伝えられないけど、本当の気持ち
異世界に来ても吸血鬼はやっぱり異常種で
同族なんて見つからなくて、孤独で
でも、グレイさんが危険を顧みずに私に話して下さったおかげで私は救われている
だから、吸血鬼のことを嘆くグレイさんを見てどうしようもない気持ちに襲われた
グレ「ありがとう…私は、私だけは何があっても君の味方だからね」
『は、はい。ありがとうございます』
嬉しくて顔がにやけてしまう
グレ「あ。そうだ君にひとつ伝えたいことがあったんだ」
先程までの泣きそうな顔はどこへ行ったのかグレイさんはいつもの朗らかな笑みを見せる
きっと私が心配しないように笑ってくださってるんだ
お優しい方
『伝えたいこと？ですか』
グレイさんはこくりと頷いて自分の首をとんとんと叩いた
グレ「A。吸血する時首だったりうなじから血を吸ったことはあるかい？」
首とうなじ…
両方とも覚えがあるのでこくりと頷く
グレ「そう…やっぱりね。気づいてると思うけどそこは血の巡りが多く美味しく感じる場所でもある。」
でも、と続けるグレイさん
グレ「魔力が集まる場所だから美味しいんだけどそれ故にリスクもあるんだ」
『リスク？』
グレ「相手の魔力に影響されてしまう。影響のされ方はそれぞれなんだけどAは前に体が熱くなったりぼっーとなることがあるっていってたでしょ？」
こくこくと頷く。
吸血の後は体がだるくなって力が抜けることがほとんどだ
グレ「だから、危険なんだ。吸血鬼は食事の時に殺されることがほとんど」
心配だよと小さな声で仰る
グレ「約束して、これから血を飲む時はその場所は避けるって」
グレイさんの言葉にはい！と返事をする
グレ「ほ、よかった」
グレ(これで誤って眷属の契約をする心配が消えたな)
グレイはAに見えない角度でニヤリと笑った
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たろ。(プロフ) - あああああああ良いところで！！！！更新楽しみにしてます！！！それぞれ落ちのendとか見てみたいです！ (2022年1月20日 15時) (
レス) @page31 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
どん - サバナクローモブと夢主人公の絡みが見てみたいです (2021年5月4日 11時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
シン - あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ尊いぃぃぃぃぃ！！！！！！！！！！！！！！！！ (2021年4月1日 13時) (レス) id: d62df37396 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 続きが気になる (2021年3月27日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
山茶花(プロフ) - シグラさん» ありがとうございます！番外編の更新はゆっくりになると思いますがひきつづきお楽しみください！ (2021年2月14日 8時) (レス) id: ffdbcabc04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山茶花
| 作成日時：2021年1月20日 18時
