【ツイステ】世界から見放された吸血少女は異世界で飼われる2

愛されたい78 ページ36

【A】



ジャミ「もうすぐだからな」



ジャミルさんに姫抱きをされオクタヴィネルから連れてこられたスカラビア


祝日のお昼と言うだけあって寮に人の気配はしない


『あ、あの、ジャミルさん…この体制は…』



落とさないぞ？と笑いかけてくださるがそういうことではなく人間様に抱きかかえて頂くなんて、



自分で歩けますそういうおうとすると隣を歩いていたカリムさんに頭を撫でられた



カリ「大人しくな」


目尻を下げてまるで愛おしいものを見つめるような瞳でこちらをみる。


いつもの明るいカリムさんとはまた少し違う、今はなんだかお兄さんという感じだ




そんなことを考えている間に部屋に着いた。



ガチャ


カリムさんの部屋だろうか？中には大きなベットがある


その明らかに高そうなベットの上に下ろされる



『あ、あの』


カリ「辛いだろ？寝ていいぞ」


肩をゆっくりと押され柔らかなベットのうえにたおれこむ


ジャミ「コレをお腹に当てるといい。少しは楽になるだろう」


月経中は冷やしたらだめなんだろう？と湯たんぽをお腹に当ててくださる



これ…暖かくて…気持ちいい……


カリ「昼は辛いだろうからおやすみな。」


ジャミ「食事は一度寝てからにしよう」



二人に同時に頭を撫でられ、気持ちよくて瞼が重くなる



『あ、…の……なんで…………？』



瞳をうっすらと開けながらどうして、こんなことをしてくれるのだと問う



朧気な意識の中二人は答えてくれた



ジャミ「・・それはお前のことが__________」

カリ「俺は、お前たちと____________」



最後のことばはよく聞こえなかったが、なぜだかとても幸せな気持ちになり私は意識を手放した




________________



カリ「寝ちまったな」


すやすやと眠るAの顔を見て嬉しそうに顔を綻ばせる


ジャミ「さっきの…どういう意味だ？」


ジャミルが先程のカリムの言葉の意味を問いただす



"俺は、お前たちと家族になりたいんだ"



Aの瞳は閉じかけていたから最後まで聞いたかどうかは分からないが問題は"お前たち"という言葉だ



A以外の誰かがそこに入るなら自分しかないだろうと眉をひそめるジャミル




お気楽も程々にして欲しいと思う。俺はAだけが好きなんだ。ほかの誰の目にも触れられたくないほど自分だけの手に閉じ込めてしまいたいほど


カリムの気持ちがその程度なのかと怒りに震える

だがカリムの言葉にジャミルの顔は弧を描いた

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