◎ ページ22
｢わっちが本名を知ってもええんかぇ？ほんにそれが心配でいんす｣
｢黒蝶隊の隊長サンは口が軽いん？｣
｢いえ、そのようなことはありんせん｣
｢なら別に大丈夫や。俺らのこと好きに呼んでくれてええし｣
ああ、そうそう。俺は西條志麻。と思い出したかのように
彼の口ぶりからするに、やはりここで本名を教えるのは良いことではないのだろう。
それを私が黒蝶隊の隊長だから、と言う理由でこんなにも簡単に信用して教えてくれているのだ。
もう少し危機感を持ってくれてもいいと思うのだが。
｢西條志麻…西條さん？｣
｢西條さんて！おもろすぎやろ！そんなんで呼ばれたこと無いわ！志麻でええって｣
ケタケタと笑い過ぎて涙を流しながら床をバンバンと叩く。
思っていたよりも本当に親しみやすい方なのかもしれない、と思って私は一つ尋ねる。
｢…
｢うーん……じゃあさ、Aは
｢わっちは、主らのような一般人を守りとうて入りんした｣
｢もしも
かなり痛い所を突いてくる。そのためにうーんと顔を顰めることしかできなかった。
私は戦闘狂と言う訳でもないのだから、もしも平和な世界だったら自分から傷付いてまで戦いたいとは思いたくない。
普通の娘として普通に生活して、今を生きている高校生だとか大学生だとかと同じように生活したかった。
｢それやったら別の道を選びんした。わっちとて仲間が傷付く姿も見とうありんせん｣
｢Aだって普通の高校生として生きられた道あるやん。Aが
｢それは…わっちの家系は代々、悪鬼を
｢それそれ！そういう事や！俺ら浦島坂田船もそう言う家系やねん。そういう家系の元に産まれたから花魁になった…言うたら分かる？｣
｢主らにも家系があるんは初めて知りんした｣
家系、だなんて初めて聞いたものだから正直驚いた。
けれど家系に生まれてしまったのなら嘆いていたってしょうがないものなのだ。
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ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2022年3月9日 2時) (
レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
露(プロフ) - すごく好きです…いままでこういう系統の作品や生々しい部分に触れるものは読んでこなかったんですけど、設定や世界観がすごく凝っていて引き込まれてしまいました…！更新、楽しみにしています！ (2022年2月19日 9時) (レス) id: ecc7bc2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 緋鞠さん» 廓言葉褒めて貰えて嬉しいです（；；）本当に有難いです（；；）めちゃめちゃ嬉しいです本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 呉羽さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります！本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - ルイさん» 世界観に拘ったのでそう言ってくださって凄くうれしいです、ありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
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