◎ ページ17
自身の首から下げているネックレスが白く発光し、中空にいくつもの電子パネルを展開させる。
私はそれを見て隊員達の状況を確認する。
東も西も南も異常無し。
悪鬼が出そうな気配もなければ、少しでも悪鬼が立ち入ったような痕跡も無いようだ。
｢……此処に来る…？｣
何処にも異常が無いとするならば、悪鬼は一気に此処に畳み掛けてくるのだろう。
悪鬼の数なんて底知れない。
圧倒的な数でけしかけられてしまっては、いくら最強と謳われている私でも太刀打ちできる筈がない。
だが、悪鬼は日本全国、どこにでも存在している。
北は北海道、南は沖縄まで。
鬼は海を渡れないので外国で鬼が出ることはない。つまりは、日本にしか存在することの無い鬼。
｢鬼！鬼が出んした！！｣
隊員の一人が声を荒げてすぐに抜刀し、その目線を悪鬼に合せる。
低く身を屈めて臨時体制を取る。
その姿を見た隊員が左脇に携えていた鞘から刀を抜く。
また、建物の屋根の上にて捜索をしていた隊員は緋袴の帯の部分から扇を。
それぞれの武器を持ってそれぞれの戦い方で。
隊員達は、｢隊員｣であるために打刀までしか、持つことしか許可されていない。
短刀、脇差、打刀。
この三種類のみが、隊員達が持つことを許されている刀。
太刀、大太刀、薙刀。
私達、｢隊長｣に属する者達はこの三種類の刀も使うことが許されている。
それぞれ、刀は国から支給されたものしか扱うことが許されないために、一般人が刀を持つなんてことはまずない。
だが、刀以外にも武器はある。
扇に
力を持つ者は、呪詛を唱えながら幣を振り悪鬼を
扇を使う者は、その力で風を起こして悪鬼の邪気を祓う。
鎖と言えば、その鎖で悪鬼を締め付け締め付け、締め殺す。
銃は一般的な扱い方と同じもの。
それぞれがそれぞれの武器を持って戦闘態勢に入る。
悪鬼の数はさして多くは無い筈である。
｢さぁ、手を鳴らしんしょう！鬼さん此方手の鳴る方へ！｣
手を叩き、悪鬼が出てくるであろう場所へと目を向ける。
私は思わず目を疑った。
一斉に現れた悪鬼の数は八十を超えていた。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - この作品好きです！続き楽しみに待ってます！ (2022年3月9日 2時) (
レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
露(プロフ) - すごく好きです…いままでこういう系統の作品や生々しい部分に触れるものは読んでこなかったんですけど、設定や世界観がすごく凝っていて引き込まれてしまいました…！更新、楽しみにしています！ (2022年2月19日 9時) (レス) id: ecc7bc2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 緋鞠さん» 廓言葉褒めて貰えて嬉しいです（；；）本当に有難いです（；；）めちゃめちゃ嬉しいです本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - 呉羽さん» コメントありがとうございます。更新頑張ります！本当にありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
鎖座波(プロフ) - ルイさん» 世界観に拘ったのでそう言ってくださって凄くうれしいです、ありがとうございます！ (2020年4月5日 1時) (レス) id: 7dc015f2ad (このIDを非表示/違反報告)
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