ぱぱのむすめがいい【桃】

story63 ページ24

山川side

一人の娘と、一人の父親が深く悲しんでいる中で


一人、微笑んでいる男が居た


山「よし…ここまでは計画通りだ」


この男には、息子が居た


つぐみと同い年の息子が


この男の計画は、九条に娘がいるとわかったときから動き出していた


無理矢理にでも、娘を九条家へと引き戻し、息子と親しい仲にさせる


もしそれがうまく行けば、山川は九条グループの重鎮として、金に困ることなく暮らせる


恋仲などにならずとも、親しくさせておけば九条グループにおける自分の息子の立場は決して悪いものではない


令嬢の幼馴染に何かをすれば、会長が許さないかもしれない


その事実だけで、十分だ


所詮、義理の親子


簡単に引きはがせると思っていた


が、そうもいかなかった


だから、嘘をついた


たかが一般人の男


仮に嘘だとバレたとしても、それを覆す力などない


九条が強く行けないのなら、自分やっただけだ


感謝こそされても、非難される筋合いはない


最初はつぐみも辛いかもしれないが、そんなものは一瞬の感情に過ぎない


子供だ。


どうせ、いつかは立ち直る


俺の計画に、狂いなどない

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