【ナンバカ】短編恋愛集12

恋メイク03　-三葉キジ- ページ21

キジ「しかしどう言う風の吹き回し？」

A「何が…？」

キジ「いきなり「ふんわりモテメイク教えて欲しい」だなんて。」

A「ああ！同期の子に合コン誘われてさ。」

キジ「あん！？っなんですって！？」


ドスの効いた野太い声を出すキジさん
急に男になった


A「ちょ！」


そしてキジさんの指は私の唇を越え大きくスライドして行った


A「キジさん…。」


先生…絶対はみ出してますよね…？
口裂け女ですよね…？


キジ「あーやってらんないわ。やめやめ。」


キジさんは機嫌悪そうにソファーに座りコーヒーを飲み干した
あの優雅で気品溢れるキジさんが…
ヤンキーのようにガラ悪くドカンと座って…足組んで…


A「キジさん…あの…紅が…。」

キジ「知らないわよ。
　 あんたなんてその顔で合コン行きゃいいのよ！ふんっ！」


怒ってらっしゃる…
ものすごく怒ってらっしゃる…


キジ「何でこの私があんたがモテるためにメイク教えなきゃいけないの！？」


そうですよね…
そんなギリないですよね…


キジ「Aなんて一生モテなければいいのよ！」


私そんなにキジさんに嫌われていたとは…
まあタイプは真逆だけど


キジ「それにそんなメイクした所で男なんて寄ってこないんだから！」


最もです…
そうですよね
今更メイク変えたところでですよね
中身なんて変わりませんしね
返す言葉もございません…


キジ「この私があんたのそばにいる限り
　 男なんか誰も寄ってこないんだから諦めなさいよ！」

A「えっ。」


物凄く鋭い目で睨まれた
突然のキジさんの言葉に頭が回らない
どういうこと？


キジ「Aに群がろうとするハエなんか1匹逃さず叩き潰してやるわ！」


近くにあったティッシュ箱を掴んで勢いよくテーブルに叩きつけた
こわっ！

ちょっと待って
それって…


キジ「何よ。何か文句あるの？」

A「滅相もございません…。」


怖すぎて何も言えない…


キジ「あんたは私だけに愛されていればいいの！わかった？」

A「…はい…。」

キジ「声が小さいっ！」

A「はい！すいませんでした！」


全ては貴方様の思うがままに

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