黒猫と桃太郎 ページ18
電話を切った後の白澤様は、いつもと様子が全く違った。
綺麗な女の人に会った時でさえ、あんな真剣な表情しないしヘラヘラしてるのに
「桃タロークン急いで！取り敢えず今あるだけの包帯と、傷薬……と、それからあそこの棚の薬草持って来て！」
「だ、誰か怪我でもしたんですか？」
「千景だよ！！あの馬鹿無理するなって言ったのに！僕ちょっと向こうの薬草取ってくるから、まとめといて！！」
「あ、は、はいっ！！」
一大事の様、急いで言われたものを用意して風呂敷に包めば急いで戻って来た白澤様は神獣の姿で
急ぎだから背に乗れと言われ、風呂敷を持ち背に乗れば
直ぐ様地獄へと向かった。
地獄の閻魔庁につけば、結構大きな声
「これだけ出血してるのが掠り傷なわけないでしょうが！！馬鹿ですか」
「うるせぇな大丈夫だって言ってんだろ！！！触るな！！！」
「ああもう、椅子にでも縛り付ければいいですか！！？」
「あーあー、落ち着きなって二人共。千景君をそんな刺激しないで鬼灯君！！血が出てるから！止まってないからね！？」
白澤様みたいに笑う千景様の、あんな表情初めて見た。
確かに人は怒るけど、白澤様は全く怒らないし
あの人が何かやらかした時も、あんなに怒ってなかった。それなのに今回はなんでこんなに怒ってるのか
深呼吸をしてから、いつもの笑顔俺の横で作ってから中へと入った。
一瞬の悲しそうな顔は、何だったんだろう。
「ほーら、また怪我して暴れてるの？千景。鬼灯お前は離れて………落ち着いて、大丈夫」
低く唸って威嚇する姿は、本当に手負いの獣そのもので
鬼灯にさっさと離れろと言って、ゆっくりと優しい声で話し掛ける白澤だったが
気が立っているようで、抱き締めればその肩に噛み付いた千景
「っ、少し眠っててね」
小さく声を漏らしたが、首に麻酔針を刺し途端に崩れ落ちたのを支えた。
「千景の部屋、案内しろ桃タロー君はモノ持ってきて」
「は、はい！」
「千景さんなら持ちますよ」
「別に良いよ、お前に渡したら何されるか」
さっさと案内しろ、と言えば嫌そうにも案内してくれた鬼灯様。
噛まれた肩、白い服に赤が滲んでるのが見えたが
部屋に着けば、俺含め全員追い出された。
「…………まあ、曲がりなりにも本職ですからね。私は仕事に戻ります、ほら閻魔大王も」
「え？あ、う、うん！桃太郎君もこっちに来て座ってなよ」
「はい」
真っ先に戻っていった鬼灯。
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黒狐★(プロフ) - 面白かったです！┌（┌＾o＾）┐ﾎﾓｫ… (2016年5月20日 18時) (
レス) id: 1b5bc8b469 (このIDを非表示/違反報告)
狸狗(プロフ) - 椿姫＠元紫苑さん» ありがとうございます！( *・ω・)頑張ります！ (2014年5月2日 10時) (レス) id: 4b8bafd2cf (このIDを非表示/違反報告)
椿姫＠元紫苑(プロフ) - とても面白いです！続きが気になります！更新頑張ってください♪ (2014年5月1日 22時) (レス) id: 714c6be7d2 (このIDを非表示/違反報告)
狸狗(プロフ) - 冷音さん» ありがとうございます(´；ω；`)ちょいとこっちはスランプ気味でして(´・ω・`)でも、頑張ります！ (2014年4月30日 22時) (レス) id: 4b8bafd2cf (このIDを非表示/違反報告)
冷音 - 一気読みしました。これからも頑張ってくれたら僕は嬉しいです。楽しみにしてます^∀^↑↑ (2014年4月30日 20時) (レス) id: 95a2a5e01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狸狗 | 作成日時：2014年4月6日 0時
