１６ページ目 - �� ページ9
____..
ハッキリ言って高校生男子の食欲をナメていた。
始まった練習試合のスコアを取りながらしみじみ思い返す。
差し出される茶碗、茶碗、茶碗、茶碗、茶碗。皿、皿、皿、皿、皿。んまいんまいと皆の食べっぷりを見てるのは非常に気持ち良かったが、きっと大人気ラーメン店なんかで働いたらもっと大変なのだろうなとつい冷静になってしまうほどだった。
「量を増やすべきか･･･」
「A、A」
「あ！はい！」
考え事中にすまん！なんて申し訳なさそうに手を合わせるのはリベロの赤木先輩だった。
試合中のはずだったけど何したんだろ。という思いをこめつつもとりあえず救急箱をパカリと開けてみた。
「あ、怪我やないねん。氷ある？」
「ありますよ〜、今クーラーボックス持ってきますね！」
始めからコートの傍に出しておけば良かったな、と今更ながら少し後悔する。
俺もついてく！なんて人懐こい赤木先輩は私の後をぴょこぴょこついてきた。
赤木先輩はほかの人たちより目線が近いから、何となく話しやすい。
「はい、こちらです」
「おーきに！助かるわあ」
袋にいくつか氷を入れてタオルを巻いて渡した。
今日あっつくて、と首に氷をあてながらコートの端へ戻って行く我らがリベロは今日も頼もしい。
ローテーションの間に来てくれたのか。
クーラーボックスに氷袋を補充しながら思った。
またスコアを書く仕事に戻ったけれど、そうか。今日はいつも以上に暑い。
気温は25℃を超えているし、暑さ対策何かないかしら。
***
「百物語ィ？」
「えー！めっちゃ楽しそやん！」
「よく監督オーケー出したな」
「監督がAに弱いの知っててやったやろ赤木」
「ええ？俺知らんし〜」
企画は私と赤木先輩。
昼休憩のときにこっそり相談してみたのだ。
目をキラキラさせながら「超やりたい！」とのことだったので、監督におそるおそるお願いに行った次第である。
『明日の練習に支障出ん程度にな』
とのことだった。監督には大感謝だ。
風呂上がりに大部屋集合な！ということで風呂からあがって着替えた今、選手陣の集まる大部屋にお邪魔させてもらっている。
「ハーイ監督からのでんごーん」
「何や何や」
「『くれぐれもAに手を出すな』とのことでーす」
「監督が一番危ないんとちゃうか」
治くんのぼそりとした一言がたちまち周りを爆笑の渦に巻き込む。
俺らが守ったるからな〜！なんて侑くんに両頬を挟まれた。
____..
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 573人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シノメ(プロフ) - るぴあさん» ようやくボールペンを持ちました〜！！感想ありがとうございます！！続々編も是非楽しんで頂ければなあ、と思っておりますので〜！！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 56e895e066 (このIDを非表示/違反報告)
るぴあ(プロフ) - もう、むちゃくちゃおもろいです。ボールペンを持たれるのを待ってます！！！！ (2019年10月10日 17時) (レス) id: d73982be8d (このIDを非表示/違反報告)
シノメ(プロフ) - 來さん» 待っててくださってありがとうございます！なかなか甘々な展開に持って行けてないのですが、これからちょこちょこ増やしていけたら良いなと思っております！わあ嬉しい...！身体の心配までしてくださってありがとうございました！これからも頑張ります！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: 56e895e066 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - 待ってました！お疲れ様です！相変わらず青春してるなー、と微笑ましく見ております。更新も早くて侑くん達と同じように作者様を応援する毎日です。体調に気をつけて頑張ってください！素敵な作品をありがとうございます！ (2019年9月28日 19時) (レス) id: 5f382bf3f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
