略奪 " 愛 "【JIMIN】２

ep.76 ページ26

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翌朝、
睡眠も十分に取れないまま、会社に出社した。

　


部署に着くなり、

「水原、ちょっといいか。」
　
チーム長に呼ばれて会議室へと向かう。




どうしたんだろう？

私、何かやらかしちゃった？




恐る恐る、扉をノックする。



「失礼します、おはようございます。」


「おはよう！急に悪いな！」


「いえ、どうしましたか？」


チーム長が発した言葉は意外なものだった。





「今から防弾少年団の彼等が来るから、準備して
欲しい」


えっ、、。



「どうしてですか、、(汗)」



「昨日、社長に呼ばれてな。香水の反響があまりにも良いものだから、CMを新たに第2弾の
長編を作る事になって...」



長編って、、(汗)

チーム長の言葉を遮る。




「待って下さい。スケジュールの許可は取れたんですか。今はツアー中で忙しいはずですよ(汗)」



「あぁ。だから今日1日だけだ。もう先方には
伝えてあるから、既にスタッフの皆はスタジオで準備しているから、CM担当の松崎に
確認して欲しい」





「、、分かりました。」


肩をポンッと叩いて" 急で申し訳ないが宜しく頼むぞ "と、チーム長は会議室を後にした。





頼むぞっ、、て、、、そんな急に言われても。

昨日決まって、今日中にCM撮影って果たして可能なのだろうか、、。





想像しただけで、ハードな1日になるだろう。



フラッと倒れそうになって、自分は今日ピンヒールだった事を思い出だす。


テーブルに手を付いて倒れないように、
全身を支えた。





昨日あんな事があったのに、、、
まさか、、今日また会う事になるなんて。。





ブンブンと横に顔を振って、

仕事に私情は挟みたくない。

とにかくやりきる。が、今日の目標だ。





一息ついて、小走りでスタジオに向かった。




歩きながら、

一昨日、東京ドームのライブが終わったばかりなのに。。皆の体調が心配になった。






スタジオのドアの前で深呼吸する。

もう既に決まった事。頑張るしかない。



「おはようございます、急で申し訳ありません」


プロデューサーとカメラマンやスタッフに挨拶を済ませて、CM広告の松崎さんを見つけて、再度確認を取った。



ざっと台本を確認して、前に使っていたセットに間違いが無いか確かめた。



「大丈夫そうね。最後にもう一度、台詞の再確認をしましょう」


「はい」


念入りにミーティングを行い、彼等達が到着するのを待った。

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