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：55 _TH ページ15
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「ジョングク？！ あっ、うん。
母さん手術しなくちゃいけないんだけどね...
それに、耐えられるだけの体力が... 」
≪ ... そっか。≫
伝えなくちゃいけないことがたくさんある。
「ジョングクがねっ、顔見せてあげたらきっと
きっと元気になるからっ、だから...
帰ってきてよ...
お願いだ よっ... 」
ただ焦るばかり。
兄の威厳なんてどこにもなかった。
今は、" ジョングクに帰ってきてほしい。"
それがすべてだから。
もっといい言葉は？
なんて言えば、帰るって言ってくれるの？
そうやって頭をフル回転させようとしても、
「それ以上は何も望まないから... 。」
いつもそう。
僕の言葉は。
大事なことや、強い想いになればなる程、
ちゃんと伝えることができない。
「あのね... 、えっとね...
≪ ... 明日の、始発で帰る。じゃ。≫
「う、うんっ！ 待ってるからね！」
それなのに、やっぱり兄弟ってすごいな。
ちゃんと汲み取ってくれるんだから。
安心して、溜め込んでいたものが一気に溢れ出した。
「はぁ... っ... よか った ... 」
母さん。
よかったね。
僕に気を遣って口には出さなかったけど、
ずっとずっと待ってたんだよね。
もうすぐ、ジョングクに
会えるよ。
．
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作者名：sayu_ | 作成日時：2021年10月12日 3時
