ド ページ7
・
入院15日目。
相変わらず入院生活は続いていて、いつも暇をしている。
鬱くんが暇つぶし用にと持ってきてくれていた、鬱くんがオススメしてくれた漫画は全部読んでしまった。
今日は調子が良いので共用のデイルームに行くと、見慣れた人物が2人いた。
デイルームにいた二人組は、鬱くんとコネシマさんだった。
今日は鬱くん来るって言って無かったけどな…何か用でもあったのだろうか。
「鬱くんとコネシマさん？どうして2人が一緒に？」
予想していなかった意外な組み合わせに、私は思わず声を上げて驚いてしまった。
ut「なんやAちゃん、シッマと知り合いやったんか。あれ、言っとらんかったっけ？シッマは実況メンバーやで」
「そうなんだ。コネシマさんとは入院仲間だよ。もしかしてお取り込み中だった？それなら部屋戻るけど…」
ut「いや、シッマとの話はもう済んだしええよ」
kn「大先生の噂の幼馴染って、Aの事やったんかぁ」
ut「っていうか、Aちゃんが入院中に仲良くなったのってシッマやったんか…」
あまりにも世間の狭さに思わず驚いてしまう。
鬱くんが言っていた動画メンバーの欠員はコネシマさんの事だったのかとようやく合点した。
「っていうかコネシマさん、噂の幼馴染ってなんですか？」
kn「大先生には女の子の幼馴染がおるって聞いとったから」
ut「あ！シッマ、お前…！」
「へー…。鬱くん、コネシマさん達に変な事吹き込んでないよね？」
ut「言ってへんよ！？！」
これは絶対何か喋ってるな、と私は察してしまった。
「大先生、Aには頭上がらんのか！」と、コネシマさんが言いながらケラケラと笑った。
ut「あとでAちゃんの部屋に寄って、新しい荷物渡そうと思っててん。Aちゃんの部屋に移動しよか」
「いつもごめんね。鬱くんが持って来てくれた漫画、全部読んじゃったからついでに読んだ漫画も持って帰って欲しいな」
ut「相変わらずAちゃん、読むの早いなぁ。そう言うと思って別の新しい漫画持ってきたし、それ読んでや」
「やった、楽しみ」と言うと、鬱くんは満足気だった。
kn「俺も暇やし、Aの病室ついて行くわ！」
「個室だから、ゆっくり話ができますしね」
そう言いながら私は鬱くんとコネシマさんを連れて病室に戻ると、しばらく3人で談笑を続けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 728人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
