▽ Ryota side ページ7
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音子ちゃんと久しぶりに会ってから数日後、その日ぶりに事務所に寄ればいつものように僕に駆け寄ってきたあの女。
『涼太くん!久しぶりだね』
あれ、僕っていつ君の友達になったんだっけ。って性格悪い言葉が出てくる。
それくらい、話しかけて欲しくないんだ。
Aの事を酷く言った人はきっとメンバーでも許さないと思う。
なのに、何も知らない赤の他人がAのことを悪く言って殺したいくらいにムカついた。
そんなやつを好きになれなんて言われても、無理に決まっとるやろ。
返事をする気も失せて通り過ぎようとすれば付いてくる女。
『涼太くんってば!!』
化粧バリバリの顔をため息付きながら見れば何を勘違いしたのか凄い笑顔で見てきた。
片寄「あのさぁ、」
『なんですか?』
片寄「あんた、亜嵐くんの彼女なんやろ?俺なんかにこうやって話しかけたら妬くんちゃう?」
『なんでですか?私が好きなのは涼太くんだけですよ!』
……なんでそんなこと言えるん。亜嵐くんの気持ち、踏みにじってるのと同じやん。
片寄「さいっていやな、」
『……涼太くんを好きな私でも好きって言ってくれたのは亜嵐です。』
だから私は悪くないです。なんて言うからムカついて彼女の腕を掴んで空いてる部屋に連れて行った。
あんな所で話してて変な噂立てられても困るから。
『ちょ、なんですか?……もしかして私のこと好きになってくれましたか?』
片寄「あのさぁ、いい加減にして。」
『……え?』
片寄「迷惑なんだよ。Aの事を悪く言われた時点でお前なんか論外なんだよ。
それに亜嵐くんの事を利用してるってことももっと論外。」
『じゃあ、』
絞り出すようにして言葉を吐き出した女はキッと僕を睨んで叫んだ。
『じゃあどうすれば涼太くんは私の事を見てくれるの?!
どうすれば涼太くんは私のことを好きになってくれるの?!どうすればいいの?!?!』
片寄「そんなん、決まっとるやん」
端からわかってる事なのに。馬鹿だなぁこの女は。笑えてしまう。
片寄「俺がお前を好きになることなんて、ありえないんだよ。」
そう言えばポカンと間抜け面をした女。
片寄「だからもう、頼むから僕に話しかけないで」
呆然としている女を置いて僕はその場から立ち去った。
────── 僕には、Aしかいないんだから。
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莉央奈(プロフ) - 内容が残酷で深くてすごく面白かったです! (2019年2月23日 12時) (レス) id: 454ae124db (このIDを非表示/違反報告)
ぴーゆい(プロフ) - 完結おめでとうございます!ラベンさんの作品めっちゃ好きで、このシリーズも最初から読んでました!!!完結したらちょっとさみしいけどずっと応援してます!! (2019年2月19日 19時) (レス) id: ce51d072e7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - このシリーズはじめから読んでてほんとに内容が深くて毎回更新楽しみにしてました、!今回の話がバッドエンドで、自分もバッドエンドの話がけっこうスキなので、余計に更新が待ち遠しいです、、、 (2018年12月22日 14時) (レス) id: c161f68fab (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - コメント失礼します、音子ちゃんはなんのお話に出てくる方ですか?? (2018年9月8日 15時) (レス) id: f7363ed3ba (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。お話頑張って下さい (2018年9月8日 13時) (レス) id: 39b5516bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2018年6月28日 18時