Carpe diem 3 ページ46
シシィがケーキを切り分けてくれたので(残りは冷蔵庫にしまった)、早速食べてみた。美味しい。甘さは控えめで、中の桜桃と上のサクランボが引き立てている。
「幾つかのスイーツは、本当はこれを含めて洋酒入りなんだけれど、アルコールは僕達の仕事上、支障を来たすから作る時は無しにしているんだ」
とシシィは語った。トライフルの果物は苺の他にキウイやパイン、バナナにリンゴ。クリームと調和を保っている。これも美味しかった。特に、ジンジャークッキー(これが多く作り過ぎてしまったという)と糖蜜タルトは絶品だった。
「美味しい?」
「どれも美味しいです。シシィさんは、料理人かパティシエなんですか?」
とスペンサーは尋ねた。
「ううん、ウェイターなんだ。でも弁当を作ったり、毎日の食事を作るのは僕。2人から良く褒めてくれるんだ」
「俺も料理が上手で、皆から言われます。オムライスが得意なんです」
スペンサーは、せんべい(口直しにどうぞと出してくれた)をかじった。
「そうなんだ。僕もオムライス得意だよ」
スペンサーはまた質問をした。
「そういえば、イレックスとヘデラって言ってましたけれど...」
シシィは、その通りだと頷いて微笑む。
「イレックス様は新聞記者で、ヘデラ様は家庭教師。僕は2人を尊敬しているから、様付けで呼んでいるんだ」
と、同居人の簡単な紹介をした。
「どこで会ったんですか?」
「えっと、寝台特急で起こった殺人事件で出会って...」
「え、殺人事件！？」
スペンサーは思わず身を乗り出して、シシィを驚かせる。
「すげぇ!豪華客船とか寝台特急とかで起こる殺人事件って、何かワクワクしますよね!探偵が鮮やかに解決して」
「そ、そうそう。その事件を解決したのが、イレックス様とヘデラ様。僕は推理の力添えをしただけなんだけど」
「そうなんですか?教えて下さい、どんな事件だったんですか?」
シシィは簡単に短く語ると、スペンサーは目を更に輝かせた。
「2人もシシィさんも、凄く頭が良いじゃないですか!」
「あはは、それ程でもないけれど...」
シシィは新しくレモネードを注いだ。
「残念だけど、僕は2人より強くない。賢くないんだ」
そう語るシシィは微苦笑を浮かべた。
「この歳になってもビビりで虫や蛇は苦手。よく学校や職場で揶揄われてばかりだったなぁ」
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ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» 最後までお読み下さり、ありがとうございます(^^)オムライスの質問、こちらもご返答ありがとうございます＾＾ (2021年6月27日 18時) (
レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです！ ちなみにオムライスは後者が好きです (2021年6月27日 18時) (レス) id: 9dfed805b5 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 久し振りのドレミファソラル様とのコラボ話、連載スタートです!推敲しながら進めるので、やや更新頻度が遅くなるかもしれませんのでご了承下さい(土下座)。ドレミファソラル様のオリキャラ、スペンサー・ホームズ君と私のオリキャラ、シシィ出演のほのぼの短編です。 (2021年6月14日 8時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» ありがとうございます！^ ^嬉しいです (2021年6月6日 6時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです！ 四神ってやっぱかっこいいですね……ルツ様の発想力がとても羨ましく、また憧れます！ (2021年6月6日 6時) (レス) id: 873895aabe (このIDを非表示/違反報告)
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