花を求める話 10 ページ36
これを見て腰を抜かすどころか全力疾走一択。ハンター達は悲鳴を上げて逃げ出した。ゴロゴロと転がる大岩の跡は何ともなかった。
金蘭「あー...めっちゃ痛い」
節々に来る痛みを堪えつつ歩く金蘭。すると
シュネル「金蘭!」
シュネルの声がして振り向く。
金蘭「シュネル!無事だったのか!ってめっちゃ泥だらけじゃねぇか、何があった!?」
シュネル「貴方も何があったのよ...こっちは丸太の罠に落とし穴に掛かったり、青いトカゲ男に言い寄られたりで散々だったわ」
金蘭「うわ」
シュネル「あれ?雨...かな」
金蘭「んあ?」
パラパラと落ちる物を視認する。
金蘭「は?」
空に落ちたのは、アメーバを大きくしたような半透明の液体。それも人面。
シュネル「ひっ!」
金蘭「なんじゃこりゃああああ!?」
2人の声に呼応して、人面アメーバモドキが降り注ぐ。
シュネル「嫌あああ!気持ち悪い!」
金蘭はシュネルの手を引き、木陰へ避難する。パニックに陥っていた金蘭だったが、不審な点に気付いた。
金蘭「これ...」
落ちてくるそれを再び手で受け取る。
シュネル「金蘭...!」
金蘭「やっぱり...すり抜けやがった。よく見ろよ」
物体は金蘭をすり抜けていく。
シュネル「何ともないの...?金蘭」
心配する恋人に金蘭は確信の声で応える。
金蘭「ああ、幻覚みてぇだな。でもなんで...」
桜花「もうすぐ上か...」
ふと気配を察し、咄嗟にかわすと長い槍が深々と地面に刺さる。頬と左腕に擦り傷が生じる。
白虎「ここから、現実と幻に戸惑ってもらう」
背丈よりも高い槍を引き抜き、白虎は睨んだ。
白虎「朱雀の声を聞いた者は幻影にしばらく襲われる。さぁ、今度こそ諦めてもらう!!」
桜花の目には、白虎と迫り来るハンター達が映っていた。だが
桜花「影が無い、これが幻覚か...という事は...」
見破った桜花は長槍の白虎の攻撃をかわし、白虎の鳩尾をパンチでお見舞い。幻覚を気にも留めずに桜花は歩いたが止まった。青龍だ。
青龍「見た目に反して剛毅だな、お嬢ちゃん。悪いな、もう終わりだぜ」
桜花は気付く。ツルが巻き付き始めている。幻覚ではない。
桜花「な...!」
慌てて掴み踏んで解放したが、草木が絶え間なく生い茂る。
青龍「どうする?戦うか?」
只者ではない気配に桜花は答えず、2人を探しに走った。
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ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» 最後までお読み下さり、ありがとうございます(^^)オムライスの質問、こちらもご返答ありがとうございます^^ (2021年6月27日 18時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです! ちなみにオムライスは後者が好きです (2021年6月27日 18時) (レス) id: 9dfed805b5 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 久し振りのドレミファソラル様とのコラボ話、連載スタートです!推敲しながら進めるので、やや更新頻度が遅くなるかもしれませんのでご了承下さい(土下座)。ドレミファソラル様のオリキャラ、スペンサー・ホームズ君と私のオリキャラ、シシィ出演のほのぼの短編です。 (2021年6月14日 8時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» ありがとうございます!^ ^嬉しいです (2021年6月6日 6時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです! 四神ってやっぱかっこいいですね……ルツ様の発想力がとても羨ましく、また憧れます! (2021年6月6日 6時) (レス) id: 873895aabe (このIDを非表示/違反報告)
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