少女と幽霊達の膝栗毛 10 ページ11
花粉に塗れたメディコ達。
メディコ「今、すごくむせてる」
粉だらけのメディコに先に怒ったのは使者達だった。
「なにさらしとんじゃこの子娘ええええええ！！」
「申し訳ございません!後でこの子からも謝らせますから...!」
慌てて止めに入るヘリックス夫妻。使者達はやれやれと去って行った。
「酷い事するわね...」
花粉を振り払いながら、アクイフォリウム夫人は言った。
「花粉症を患う亡霊が多くてね。だからこれで、花粉を取り除いていたのよ。それを貴女、悪びれもせず割ったわね」
メディコ「えへへ」
「褒めてないわよ。これで花粉アレルギーの亡霊がいたら...」
そう言ったが、意外と近くにいた。中年男性特有の大音量くしゃみを連発する男が。
メディコ「あ、さっきのおじさん!」
「え、エアハルトさん?花粉症を患っていたのですか?」
意外すぎる弱点が判明されたがそれどころではない。このまま強く擦り続けたら、鼻と目玉がくり抜かれるのではと思う。
「誰なんだ！？これほどの仕打ちを私に受けたのは!」
メディコ「私でーす!」
「またか!あああ!目が、鼻が！！あああああ!」
メディコ「おじさん、どうして何度もこんな目に遭うの?どんな悪い事したの?」
メディコの言葉に即座に答える。
「君のやらかしに巻き込まれただけだ!」
不意に、顔を伏せた少女にまとった空気が変わった。
思い出すのは心無い彼等の言動。いつだって、こんな事をしていると決まって
「お前がいると迷惑だからやめてくれ」
「お前の所為でこんな事になった」
大人も子供も冷たい。どうして。分からない。この男の言うように、私の頭がおかしいのかもしれない。だがそれだけではない。
蘇生の魔法を持っているのを知ったのは、施設で亡くなった子供がいたのがきっかけだった。職員か子供達か、誰が殺したのか分からない。復活させたら、気味悪がられた。どうして喜んでくれないの。私のやっている事は悪い事なの。いい事なのが分からないのかな。なのにどうして。
メディコ「皆を復活させてもいい?」
少女とは思えない、先程までの飄々とした口調が失い、代わりに静かな美しい声音に変わった。誰もがその空気に凍りつく。
メディコ「生き返ったら、大好きな人達に会えるよ。美味しいご飯がまた食べられるよ。生き返ったら...」
突然、少女の声が遮られる。
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ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» 最後までお読み下さり、ありがとうございます(^^)オムライスの質問、こちらもご返答ありがとうございます＾＾ (2021年6月27日 18時) (
レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです！ ちなみにオムライスは後者が好きです (2021年6月27日 18時) (レス) id: 9dfed805b5 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 久し振りのドレミファソラル様とのコラボ話、連載スタートです!推敲しながら進めるので、やや更新頻度が遅くなるかもしれませんのでご了承下さい(土下座)。ドレミファソラル様のオリキャラ、スペンサー・ホームズ君と私のオリキャラ、シシィ出演のほのぼの短編です。 (2021年6月14日 8時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - ぼうきれ/新藤緋色さん» ありがとうございます！^ ^嬉しいです (2021年6月6日 6時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
ぼうきれ/新藤緋色(プロフ) - 面白かったです！ 四神ってやっぱかっこいいですね……ルツ様の発想力がとても羨ましく、また憧れます！ (2021年6月6日 6時) (レス) id: 873895aabe (このIDを非表示/違反報告)
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