検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:2,385 hit

冥府の悪霊達 8 ページ8

茶智子「あ...!イスカーチさん‼」

イスカーチ「大丈夫だって!あの男が戻って来たら、『すぐ戻るから怒らないで』と伝えなさい!」

2人の後を追って、彼女は走った。

茶智子「どうしよう...行っちゃった...。待ってて言われても...どうしたら...」

金蘭「...」

明らかに激しく困惑し、泣き出しそうな顔になる茶智子。

茶智子「本当に帰ってくるのかな...。3人が帰ってこなかったら...何かあったら...どうなっちゃうの...?」

金蘭「だーーーー‼これ以上、ネガティブワード言うなああああああああ‼」

突然、金蘭は漫画の主人公並みに叫んだ。

茶智子「ひっ⁉」

金蘭「ったく、どいつもこいつも、マジでネガティブな事言うのが好きなんだな?言えりゃ何とか解決できるからなのか?言えりゃ落ち着くからか?余計に落ち込むわ!言う側も聞く側も!」

茶智子「うう...」

金蘭「そんなに心配する気力あるなら、行って確かめに行くぜ‼」

茶智子「...!」

金蘭「いくら俺が剽軽だからって、彼女置いてけぼりするような軽薄男じゃねぇよ。行かずして、誰が行くってんだ!」

茶智子「わ、私だって...ここで待ち続けるなんて、出来ませんから!それに...いつも泣き虫なんかじゃありませんよ!私は...由緒ある福釜一族の巫女ですから!」

金蘭「おう、その意気その意気!決定だな!」


オットー「すっかり手間取ったかな...」

裁判官が戻ると、誰一人魔法陣から消えていた。それを見て彼は悟った。

オットー「全く...生者というのは、どこまでも独善的だ。私もそうだが」

溜息と共に杖を取り出すと、トンッと地面に叩いた。

オットー「私は裁判官だ。この世界にいる時だけは、神と同等だ」

その瞬間、疾風が彼の周りを包み込んだ。


金蘭「マジでどしよ?」

目印も何もない場所に来てしまった2人。

茶智子「えええええ⁉」

金蘭「まぁ、何とかなるっしょ!」

茶智子「そんなぁ...」

金蘭「ああ、もう泣くなよ!」

二手に分かれる方がいいのだろうが、彼女はまだ子供だ。危険が無いとは言えないのだ。
悪霊はびこる世界だから。

金蘭「仕方ねぇ...一緒に諦めずに捜すしかねぇな...」

茶智子「それ、それがいいです!一人ぼっちにしないで下さい!」

金蘭「分かった分かったから」

仄暗い世界を、彼等は歩きだす。

冥府の悪霊達 9→←冥府の悪霊達 7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:オリキャラ , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ルツ・ヒューイット(プロフ) - 新藤息吹さん» ありがとうございます!アンテをもしやるとしたら、ずっと平和ルートばっかすると思います(笑)フラウィー戦もヒーローアンダイン戦もやりたい気持ちはありますが、やりたくないです(笑) (2018年11月17日 21時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです!見事にUndertaleにハマりましたね… (2018年11月17日 20時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - すぐ終わるかもしれない話です(笑)一応、ホラーチックな(?)ストーリーになります。 (2018年11月14日 22時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです!体を温めてゆっくり休んでくださいね! (2018年10月26日 18時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 訳ありまして、私ルツは...『ルツ・ヒューイット』というペンネームに変えます。呼び方はこれまで通り『ルツ』で大丈夫です! (2018年10月13日 18時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルツ・ヒューイット | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年9月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。