聖夜と初恋 4 ページ46
車に乗せられ連れてこられたのは人気の絶えた港で、星空は工場の夜景で、重くかすんでいた。男はアイリスの手を引き、外に出すと
「好きだ」
と告白した。アイリスは沈黙し、そして答えた。
「嘘を吐く男とは、付き合いたく無いわよ」
それを聞いた男は、サッと顔色を変えた。
「何だよ、その物言いは？」
「いくら初めての恋人だったとはいえ、礼儀が必要でしょ？それに、貴方は私をだましていた。ずっと手袋しているじゃない。隠さなければならない何かがあったでしょう？」
その瞬間、男はアイリスを抱き締める。
「ちょっと！離しなさいよ！」
「何言ってんだよぉ...！俺、本気なんだぞ！？」
力ずくで突き放した直後、着信を知らせるアラームが。
「こんな時に...もしもし？」
『今、どこにいる？』
「ゲオルグ？...港におりますが」
『以前、初恋相手を教えてくれたよな？もしその男の近くにいるなら、離れた方がいい。たった今、速報で知ったんだが殺人事件があった。殺されたのは死後間も無い妻子。すぐに警察は、君の初恋相手を容疑者として』
話が途中で切られた。男がアイリスの手にしたスマホを叩き落として。
ゲオルグ『何だ？どうした？』
男の口から言葉が漏れる。
「彼奴が悪いんだ...！別れると言ったら、ヒステリックに引き止めてきたから、突き飛ばしたら...おっ死んでたんだよ...！わんわんガキも泣くから、大人しくさせたよ...！」
それを聴いたアイリスは、ゾッと顔を青ざめる。
「何でそんな目で見るんだよ！？お前が好きなんだ！！好きで何が悪い！？」
この相手はなんて、恐ろしい事をしてしまったのだろう。今や目に映るのは初恋相手ではなく、一時の衝動に身を任せた狂人しかなかった。
「なぁ、頼むよ！俺と一緒にいてくれ！！」
無理矢理、再び抱きつかれそうになる。持っていた護身用具を取り出そうとしたが、すぐ取り上げられ、海に捨てられた。
「本当に好きなんだ！離したくない！お前ほど良い女はいないんだ！！」
「他人をだまして、私欲の為に殺して！！誰が好きになるの！！」
思わず吐いたその正論が、相手を逆上させてしまった。
「俺を馬鹿にしやがって...！お前みたいな女はやっぱり、そう言うよなあぁ！！じゃあ、死ねよおおおおおお！！」
男の手元からナイフが出たその刹那、鈴の音が鳴った。
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ルツ・ヒューイット(プロフ) - 新藤息吹さん» ありがとうございます！アンテをもしやるとしたら、ずっと平和ルートばっかすると思います（笑）フラウィー戦もヒーローアンダイン戦もやりたい気持ちはありますが、やりたくないです（笑） (2018年11月17日 21時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです！見事にUndertaleにハマりましたね… (2018年11月17日 20時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - すぐ終わるかもしれない話です（笑）一応、ホラーチックな(？)ストーリーになります。 (2018年11月14日 22時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
新藤息吹(プロフ) - 面白かったです！体を温めてゆっくり休んでくださいね！ (2018年10月26日 18時) (レス) id: 4a72550ddd (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - 訳ありまして、私ルツは...『ルツ・ヒューイット』というペンネームに変えます。呼び方はこれまで通り『ルツ』で大丈夫です！ (2018年10月13日 18時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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