静寂の邂逅 6 ページ48
それから、どれ位の時間が流れたのだろう。
やっと、3人分の食事を胃に収めたシシィは、立ち上がった。
「そろそろ閉店のお時間ですので...」
「ああ、分かっているよ」
「とても、楽しい時間を過ごせたわ」
「いえ、こちらこそ...」
夫婦は、これで満足と微笑んでいた。
「これで安心して、行けるよ。これからも、頑張るんだぞ。いつまでも、幸せにな」
「それじゃあ、そろそろお暇しましょうか...。シシィ...私達はこれでお別れよ...」
「はい...。ありがとうございました」
皿を盆に載せ、厨房に運び終え、夫妻のところに戻ったが、そこに2人の男女は見当たらなかった。代わりに、お札が数枚置かれていた。
「......」
写真でしか見た事がなかった、若き頃の自分の両親。父親の名前は、ルカ。母親は、ナオミ。こんな形で、早死にした両親と出逢うなんて、思っていなかった。天国から一時だけでも戻ってきたのか、心の底に抑えていた両親の恋しい気持ちが、幻として現れたのか。どちらでもよかった。目の奥が、涙を出そうとするのを必死に堪えていた。
「寒い......」
外を出て、家に向かう。吐く息が白く昇華する。空は濁った雲に覆われていた。今夜辺りに雪が降ると、気象予報士は言っていた。真っ白に見える雪も、きっと白い衣をまとった、薄汚れた雪に違いない。表を好きなだけ偽り、裏はとんでもなく汚れている人が多い現代社会を、表しているように。
「早く帰ろう...」
2人が待つ、いつものフラットに。
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ドレミファソラル(プロフ) - ルツ・ヒューイットさん» 分かりました！ (2019年12月8日 20時) (
レス) id: f1d7b393e2 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - マイボードにて、オリキャラ質問コーナーをまた設けましたので、気が向いたら見て下さい。 (2019年12月8日 20時) (レス) id: c66e7460a0 (このIDを非表示/違反報告)
ドレミファソラル(プロフ) - ルツ・ヒューイットさん» ありがとうございます！！ (2019年12月7日 20時) (レス) id: f1d7b393e2 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - ドレミファソラルさん» 承りました！登場人物4人でお話作りに取り掛かります！ (2019年12月7日 20時) (レス) id: c66e7460a0 (このIDを非表示/違反報告)
ドレミファソラル(プロフ) - ルツ・ヒューイットさん» ウィキドネス先生は男性で一人称は俺です。数話程のショートでお願いします！ (2019年12月7日 19時) (レス) id: f1d7b393e2 (このIDを非表示/違反報告)
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