オリキャラ短編集 2 (ページ37)

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全ての仕事に、性差はないと思うページ37

ゲオルグ「今日は僕が夕食作るから、自由に過ごしていいぞ」

アイリス「そうですか?じゃあ、お言葉に甘えて」

こんな事は時々あって。

アイリス「車の簡単な修理、終えましたよ。
後は、専門的知識を持つ人に任せましょうか。ついでに洗車もしました」

ゲオルグ「ああ、助かるよ。疲れただろうから、今日のランチは僕が作るよ。掃除もするから」

こんな事も珍しくない。

「本当に変わっているというか...」

隣人の声を耳聡く聴こえ、ゲオルグは尋ねた。

ゲオルグ「何が変わっているというんだい?」

「だって...家事全般やるのは女性で、力仕事は男がやるものでしょう?なのに、貴方と奥さん...時々、本来やるだろう仕事が反対で...」

ゲオルグ「やれやれ...それが当たり前だと言うのかい?」

隣人に向かって、彼は言葉を続けた。

ゲオルグ「そんな『当たり前』を押し付けられて、嫌な思いをする人はごまんといるんだぜ?仕事に男女差なんて、本来はないはずなんだ。
原始時代でも同じだろうよ?女だって、力無くとも、知恵と経験が豊富にあれば狩りは出来ただろうし、男でも、食事作って、子をあやしたりするだけでも出来る能力があったかもしれないんだぞ?ありえなくもない話だぜ」

「はぁ...」

ゲオルグ「こうするべきああするべきを、男女問わず押し付けてばかりいたら、嫌われるから今のうちに直しておくんだぞ。『役割』に染まっては、人生楽しくないと思うんだ」

そう言うと、さてと呟く。

ゲオルグ「買い物しよう」

変わっていると言われる事もあるが、役割に縛られない男女のあり方を示す生活を、2人は今日も送っている。

ゲオルグ「ボタンが取れかけているぞ。なに...簡単なボタン付けくらい、僕だって出来るよ」

アイリス「ああ...ありがとうございます...」

ゲオルグ「やっぱり家事は、男女が共有するべき営みだよな。一方的に決められては、嫌な思いをするだろう?」

夫にそう言われ、妻は微笑した。

アイリス「そうですね。私は今のこの生活...嫌いじゃないですよ」

ゲオルグ「はは、僕もだよ」

女だからこのようにするべき、男だからこうするのが普通。そのような役目を言われて、何も感じていない人はいますか?
全てにおいて、男女の差別は良くないですよ。