あまりにも下らない珍事件 9 ページ41
「身に余るお言葉、汗顔の至りでございます」
ブローカーは慎み深く言った。警視正は2人の刑事の背後にいる男女に眼を向けた。
「この2人は誰なんだね？」
レティシアは警視正の前へ行き、自己紹介をした。
「お初にお目にかかります。私達は雑貨屋『テルティオー・クオクエ・メンセ』の従業員でございます」
「ああ、聞いた事があるぞ。何でも事件依頼が舞い込んでくる雑貨屋だったな。私は行った事がないがね。迷惑だろう？警察にいつでも相談したまえ。さて...」
猫達がいなくなった所為で顔色は良くなかったが、何とか威厳を保とうとしている警視正は、再び不安げな表情を浮かべた。
「ああ、可愛い猫がいなくなってとても哀しいよ...。風邪でも引いたら怪我でもしたら、もう生きていけない...早死になるかも。ところで、探していた猫達は見つかったかな？」
それに答えたのは、レティシアだった。
「まだ、見つかっておりません。ですが、必ず見つけてみせましょう。ブローカーさんとプロムナードさんが解決してくれますよ。私達も協力します」
何かを言おうとしたブローカーと被って、警視正は大きく頷いた。
「それはそれは。大いに期待しているぞ、2人共」
「はぁ...。必ずや、夜までに探し出してみせましょう」
プロムナードはやっとの事で言った時だった。
「...少し前に、改修工事でもしたんですか？」
レティシアが尋ねると、警視正はまた頷く。
「鋭い観察眼だね。いかにも、2日前にこの屋敷を全部、改修工事をしたんだ。その為、工事が終えるまで猫達は全員、離れの屋敷に移しておいたんだ。勿論、私もそこで過ごした。目をつぶれば快適だったが、日光が届かず隙間風も漏れているから、肌寒くて仕方がなかったよ...」
「それは大変でございましたね」
ブローカーは、それだけを言って慰めた。今の季節は夏になったばかり。暑さも本格的に本領を発揮したが、夜になればまだ涼しさが残っている時期だ。そして数週間もしないうちに蒸し暑い夜になるのだ。
「その離れは、どこにありますか？」
「ああ、あそこにあるのが見えるかな？」
ライオネルの質問に警視正は指差しで応える。その離れは、本邸の改修工事を終えてすぐに立ち入り禁止にさせたというが、この白亜の豪邸に相応しく、違和感の無い豪華さが伺えた。
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ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» ありがとうございます！次章をお楽しみ下さいね(^^) (2017年9月8日 12時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - 面白かったです！！ (2017年9月8日 12時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 2人の刑事が住んでいた島のモデルは、『軍艦島』がモデルです。あの雰囲気が魅力的だったので、投影させました。シリアスな場面はここまでで、後からギャグに走っていきます！(上手くできるだろうか...) (2017年9月2日 15時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - ルツさん» 楽しみです！ (2017年9月1日 13時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - お久しぶりの更新です（笑）今回は、ギャグの方面で行きます！ブローカー警部とプロムナード警部補の年齢を、引き上げました(どうでもいい)。 (2017年9月1日 10時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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