あまりにも下らない珍事件 3 ページ35
白けた空気になり、エルスペスは今度は大笑いした。
「あっはははははは！猫が消えただけで、大真面目で依頼するなんて...！あはははははは！！」
エルスペスの笑いに感染されたらしい。笑えばいいのか真面目になればいいか分からないステラを除いて、レティシアとサイラス、ライオネルは大爆笑した。
「笑い事じゃない！重大な事件なんだぞ！！」
ブローカーはそう言うも、彼も笑いを抑えきれていなかった。傍にいるプロムナードは既に笑っていた。涙を拭きながら、やっと笑いから解放されたレティシアは言った。
「すみません...。今まで依頼してくる人達の中で、最も滑稽な依頼をしてきたので、つい笑ってしまいました...」
ライオネルは、話を繋ぐように2人に目を向ける。
「でも猫が逃げた位で、どうしてこちらを...？」
ブローカーは、頭を抱えながら訳を話す。
「絶対に言いふらすなよ。警視正は、警察署の中でも無類の猫好き...。仕事場には必ずと言っていいほど、1匹か2匹は連れてくる。重要な話題以外の話にも、必ず猫の話題を出す。絵画や写真にも猫。エサさえも高級な物しか買わない。1匹でも猫が体調を崩したというなら即座に休む。死んでもしたら、国葬レベルの葬式を挙げる程だ」
それを聴いたレティシア達(またしてもステラを除いて)は、また大爆笑に包まれた。
「おい！！だから笑い事じゃないんだぞ！」
「怒鳴っているお前、笑いを堪えきれてないぜ？」
プロムナードにそう指摘され、ブローカーは大袈裟なまでにまた溜め息を吐いた。
「兎も角...！警視正が飼われている猫は全部で24匹。夜方まで全ていたのだが、今朝方1匹もいなくなってしまった。戸締りは厳重だったと聴いているから、誰かが外から侵入したとは考えられない。警視正は独り暮らしの独身であるから、警視正以外の誰かがさらったとも考えられない。だが勿論、主犯は警視正の親族ではないかとの可能性も否めない。おかげで警視正は子供みたいに泣き喚くやら...。公には体調不良で休んでいると伝えている」
ブローカーは、今度こそ真面目な顔で言った。
「警視正が職務に早く復帰するよう、飼われていた猫を今日中に全て見つけ出して届けるのだ。勿論、俺達も協力しよう。いいか？ロルシュティア警察署の名誉が、お前達にかかっているんだ！！」
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ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» ありがとうございます！次章をお楽しみ下さいね(^^) (2017年9月8日 12時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - 面白かったです！！ (2017年9月8日 12時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 2人の刑事が住んでいた島のモデルは、『軍艦島』がモデルです。あの雰囲気が魅力的だったので、投影させました。シリアスな場面はここまでで、後からギャグに走っていきます！(上手くできるだろうか...) (2017年9月2日 15時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - ルツさん» 楽しみです！ (2017年9月1日 13時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - お久しぶりの更新です（笑）今回は、ギャグの方面で行きます！ブローカー警部とプロムナード警部補の年齢を、引き上げました(どうでもいい)。 (2017年9月1日 10時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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