無邪気な死の悪夢 43 ページ21
「私は残るよ」
2人が驚愕したのを尻目に、レティシアは
「貴女は取り憑かれる前に、私達にあの暗号を残した。彼のおかした罪を。彼を止めるようにと願って残した。だから、私達が危険を冒してまで来たのに、その言い草は無いじゃない。そういうわけで、私はここに残る」
「...レティシア様、貴女様は正気ですか？」
「ミセリアの恐ろしさを目の当たりにしたでしょう。悪夢に飲み込まれ、手出しが出来ないまま悪夢に殺されます。...私だけで何とかします」
「また憑かれるかもしれないのに、よく大きな口を叩くね」
「う...反論出来ない...」
桜花はしばし、口をつぐんだ。
「貴女様の仰せの通り...憑かれる可能性は否ではない。...また操り人形にされてしまったら、被害は甚大なものになる...」
「覚悟の上ですね？彼を止める為なら...」
「......」
無表情のまま、レティシアは答える。
「そうよ...」
桜花はその答えを聴き、静かに頷いた。
「いいでしょう。貴女様のご覚悟は本気だと分かりました。付いて行って下さい」
「待った」
エルスペスが、制した。
「あたしも連れて行け」
「エルスペス...何で付いて行く事に決めたのよ」
レティシアが尋ねると
「友達が危険な場所に行くってのに、そのまま見送るような友達は...知り合い程度の薄っぺらい奴なんだぜ。あたしはあんたを守る為に付いて行くだけだぜ？もう、あたしらは知り合いじゃないだろ？」
エルスペスは、ニカッと笑った。その笑みを見て、レティシアはやれやれと笑った。
「足を引っ張るんじゃないわよ？」
「おう、任せとけ！...アッリウム・ケーパはどうすんだ？」
やっと名前を言われた本人は酷く驚いていたが、悪戯っぽく笑って一言。
「行くに決まってんだろ！」
「では...行きましょう。私の推測が正しければ、あそこに逃げています。早く追いつきましょう」
その憶測は正しかった。ミセリア・マエスティティアがそこにいたからだ。
ラッキーフラワー
グロリオサ
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ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» ありがとうございます！次章をお楽しみ下さいね(^^) (2017年9月8日 12時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - 面白かったです！！ (2017年9月8日 12時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 2人の刑事が住んでいた島のモデルは、『軍艦島』がモデルです。あの雰囲気が魅力的だったので、投影させました。シリアスな場面はここまでで、後からギャグに走っていきます！(上手くできるだろうか...) (2017年9月2日 15時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - ルツさん» 楽しみです！ (2017年9月1日 13時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - お久しぶりの更新です（笑）今回は、ギャグの方面で行きます！ブローカー警部とプロムナード警部補の年齢を、引き上げました(どうでもいい)。 (2017年9月1日 10時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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