無邪気な死の悪夢 35 ページ13
「それでも...」
レティシアは言った。
「貴方達が生きるべき世界は、ここじゃない。私の偽善を恨んでもいい。貴方達を現世に還す」
レティシアは、両手を広げて『息吹』の魔法を唱えた。
「全てに目を閉ざし、背けて過ごす者達よ、優しき目覚めの女神の微笑みにその眼を開き、現世の喜びを身に受けよ」
天上から、淡い暖かい光が射し込んできた。
「すげぇ...綺麗...。こんなの初めて見たぜ...」
エルスペスもアッリウム・ケーパも、その美しい天使の梯子に目を奪われていたが
「これが...この世に2度と現れないだろうと思われた者が持ってしまった...偉大なる魔力...」
「あ、大変。私も魔法をかけなくては...」
桜花も魔法を子供達にかけた直後
「...！？」
レティシアはハッとした。黒い大きな波が目前と来ていた。その瞬間、叫び声を上げる暇もなく飲み込まれてしまった。
「......」
誰かの声がする。目を開けると、エルスペスが心配そうな表情で見つめていた。
「レティシア！無事か！？」
「うう...」
魔法を使った所為で、身体が重い。
「何が、あったの...？」
アッリウム・ケーパは言った。
「俺らはあの黒い霧に押し流されちまったんだ。なんともないな、レティシアが事前に飲んでいたアレのおかげなのかな」
それよりも、と彼は指差す。
「このぽっちゃりの女の子を気にしろよ」
「...死んでいるのか？」
エルスペスが尋ねると頷いた。
「もっと早く間に合っていたら...。これで48人、酷い...」
微笑みながら亡くなった子供達の魂は、やがて砂の城が崩れるように消えて行った。
「これが...
桜花は、拳を握り締めた。
ラッキーフラワー
グロリオサ
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ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» ありがとうございます！次章をお楽しみ下さいね(^^) (2017年9月8日 12時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - 面白かったです！！ (2017年9月8日 12時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 2人の刑事が住んでいた島のモデルは、『軍艦島』がモデルです。あの雰囲気が魅力的だったので、投影させました。シリアスな場面はここまでで、後からギャグに走っていきます！(上手くできるだろうか...) (2017年9月2日 15時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
レジスタンス(プロフ) - ルツさん» 楽しみです！ (2017年9月1日 13時) (レス) id: 2d55fe83e4 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - お久しぶりの更新です（笑）今回は、ギャグの方面で行きます！ブローカー警部とプロムナード警部補の年齢を、引き上げました(どうでもいい)。 (2017年9月1日 10時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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