今日も明日もメメント・モリ 41 ページ43
「いいんです、ライオネルさん。いい勉強になりました」
ステラはそう言った。
「...犯人像が浮かんできましたよ」
「レティシア...！まさか、犯人はルツさんの両親...なのか？」
「店長、そうです。これまでの一連の事件。...『メメント・モリ殺人事件』の犯人に、彼女の両親が関わっています。仮に彼女のご両親が犯人だとしましょう。2人は、娘の最期の作品を手にします。2人がどうして殺人に関わったのか、理由はまだ分かりませんが...小説で言う劇場型殺人です。詩の登場人物達、それになぞらえた物語を創ろうとしたのです」
「本当に酷い物語だな」
エルスペスは吐き捨てる。その時、扉を叩く音が。
「私だ。ライラだ」
「ライラ!もう早く済んだのか!?」
サイラスがドアを開けると、白髪の少女はメモを開きながら言った。
「私1人だけでは時間がかかると思い、右に出るものがない情報屋と協力したのだ。
ボニー・アンブレラとクライド・カーという、私と同い年位の男女だ。2人が調べた情報を話す。最初にヨハンナ殺害の件。彼女は遠くの音楽学校に入学予定だった。天性の歌声を買われて。だが、そこの学長がよくない人間だった。横暴で特にか弱い女子生徒に対して、性的嫌がらせをすることで有名だった。ヨハンナはその事を知り、取り消そうとした。だが、学長に取り込まれた父親はそんな事に耳を貸さなかった。2人は酷い喧嘩をした。翌日に彼女は死んだ」
ライラは次のページをくくる。
「人狼モルス殺しだが...彼は雇い主の奥さんに、道ならぬ恋をしていた。奥さんも彼を秘かに愛していた。彼が死ぬ数日前に、遂に雇い主にばれてしまった。分かると思うが、雇い主はモルスを解雇しようとした。そして長年連れ添いながらも、別の男に愛を向けていた奥さんに、離婚宣言を。奥さんの離婚がまとまる直前、人狼は死んだ。離婚の件は先延ばしにされた。ジムス殺しに移る。休学中の彼が休んだ理由が解った。彼の友人が口を割ってくれた。
彼は自分が目指していた正義と理想の狭間に悩んでいた。確かに法によって助かる者がいる。だが、法によって命を落とす者もいる。真面目で正義感の強かった彼は、こんな矛盾した世界に憐れな人々は生きてきたのかと悩み、遂には講義に出席しなくなった」
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ルツ(プロフ) - それでは、続編に参ります！ (2017年3月13日 15時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - この話に出てきたボニーとクライドは、私のファン様レジスタンス様の作品、『リコリス・ラジアータの推理メモ』シリーズに登場するキャラです。レジスタンス様から許可を頂き、名前だけの登場となりました。レジスタンス様の作品をぜひお読みになって下さい。 (2017年2月23日 12時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - さて、ここでようやく...私のHTFオリキャラ(擬人化注意)の登場です！HTFバージョンと比べて、設定がひどく凝ってます（笑）HTFバージョンとこちらでは、色んな意味で別物であると、認識して下さい（笑） (2017年2月16日 17時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 出てきた2人の刑事のファーストネームですが、それぞれ雑誌の名前から取りました。『ストランド・マガジン』(イギリス)と『リピンコット・マガジン』(アメリカ)です。どちらも、シャーロックシリーズを載せた雑誌として、有名です。講義で習いました。 (2017年2月2日 9時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» それは、終盤になってからのお楽しみです！名推理ですね！ (2017年1月26日 16時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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