今日も明日もメメント・モリ 29 ページ31
思いもしない要求に恐れ慄く妻をプロムナードは落ち着かせ、レティシア達に言った。
「落ち着いて下さい。兎も角...後は任せるから、もう帰っていいぞ」
その時丁度、エルスペスから連絡が入った。
「驚くなかれ。ルファは、前に死んだジムスの通っていた大学の非常勤講師だったんだ。それも法律学科の。そして、ジムスと面識があった」
と、エルスペスは話した。
「なんだって！？...エルシー、ルファは無事だったか？マティハヌスは、レティシアが命を取り留めた」
「サイラス...話は長くなるが...。レティシアとステラは？」
「『息吹』の魔法を使ったから、体調を崩してしまって。ステラに伴われて、店に戻っていると思う」
ライオネルはそれを聴き終えると、話をした。
アエンティカサ大学。れんが造りの壮麗な建物で、広大な敷地に多くの学生が各々の時間を過ごしている。ゴシック調を織り交ぜたその美しい大学は、指折りの大学と名を馳せている。エルスペスとライオネルは教務課の職員と話をつけて待っていると、数分後に当の本人が現れた。
「ああ、君達なのか。また会えるなんてな」
浅黒い肌の講師は、嫌がらずに迎え入れた。
「少し、お話がありまして...」
ライオネルが事情を説明した。
「そうなのか...実を言うと、今日は俺の誕生日なんだ。そして、今書いていた論文を発表する日でもある」
一笑に付してしまうような話を、彼は素直に受け入れた。
「申し訳ございません、突然来てこんな話を」
「いや、いい。本当だとしたら、俺はこの通り無事なんだが...」
「ルファさん...法律学科の講師でしたよね？亡くなられたジムスと面識は」
ライオネルは尋ねる。
「ああ、あったよ。何度かは...。真面目なんだが、何かと思い詰めてね。まるで『このままでいいだろうか』と思っているような雰囲気を持っていたな。波風を立たせぬように、大人しく振舞っていたから殺されたなんて、信じられないんだ。...すまない。発表会が始まるんだ。よければ出席してもいい。入退場は自由で無料だ」
2人は顔を見合わせ、その発表会に参加する事にした。
「いよいよ、あの人の論文発表だな」
エルスペスはそう言いながら、辺りを見回す。不審人物を探しているが、どこにもいない。
「いつでも助けるよう、気を抜くなよ」
ライオネルは釘を刺すよう言った。
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ルツ(プロフ) - それでは、続編に参ります！ (2017年3月13日 15時) (
レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - この話に出てきたボニーとクライドは、私のファン様レジスタンス様の作品、『リコリス・ラジアータの推理メモ』シリーズに登場するキャラです。レジスタンス様から許可を頂き、名前だけの登場となりました。レジスタンス様の作品をぜひお読みになって下さい。 (2017年2月23日 12時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - さて、ここでようやく...私のHTFオリキャラ(擬人化注意)の登場です！HTFバージョンと比べて、設定がひどく凝ってます（笑）HTFバージョンとこちらでは、色んな意味で別物であると、認識して下さい（笑） (2017年2月16日 17時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - 出てきた2人の刑事のファーストネームですが、それぞれ雑誌の名前から取りました。『ストランド・マガジン』(イギリス)と『リピンコット・マガジン』(アメリカ)です。どちらも、シャーロックシリーズを載せた雑誌として、有名です。講義で習いました。 (2017年2月2日 9時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
ルツ(プロフ) - レジスタンスさん» それは、終盤になってからのお楽しみです！名推理ですね！ (2017年1月26日 16時) (レス) id: 62681feacb (このIDを非表示/違反報告)
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