驚天動地の殺意 57 ページ7
「先程の魔法は、ネモフィラ家に伝わる禁忌の魔術。ほんの脅しであって、殺意など私の心にはありませんよ」
馬鹿を言うなと思った。先程の表情が、それを物語っていたじゃないか。
「ヨシュア・リメ」
レティシア・アニー・ネモフィラは、彼を見下ろした。
「貴方様のした事はどんな理由にせよ、あまりにも醜い。ここで言うのもなんですが...私の稚拙な話を、最後まで聴いていただけたら嬉しい限りです」
「レティ...」
エルスペスは、小さく呟いた。
「貴方は妹のサラが親違いの妹だと、ある時知りました。誰かが吹聴したのか、それを裏付ける証拠を見つけたのか定かではありませんが...いずれにせよ、これまで抱いてきた肉親の、妹への愛情が悪い方へ変わったのは言うまでもありません。...間の悪い事に、兄妹が舞台俳優として活躍しだした時期でした。才能あふれる兄妹として、世間からもてはやされ。でも妹の方が兄よりも人望が厚く、誰からも好かれていた。その嫉妬は、妹に抱いていた悪感情を後押しする切っ掛けにもなりました」
その途中で、彼は叫んだ。
「違う！俺は、サラを完全に憎んでなんかいない！！愛していたんだ！！誰よりも！！」
「なんだよ、それ...？愛していたから殺すなんて、なに馬鹿な事...」
ライオネルの言葉を、犯人は遮る。
「黙れ！！そんな事言うな！！」
「...ヨシュア・リメ。貴方が妹さんをどれ程愛していたか分かりませんが、その愛情は広く深いものであったのは確かです。憎かったからこそ、愛していたのですね。愛と憎は紙一重ですもの。本当に、絶望的なまでの狂気で」
レティシアは、犯人に告白するよう視線を向けた。
「...サラが幼い頃から、ずっと愛していた。真実を知るまでは自慢の妹として愛していた。...知ってしまったんだよ、俺と妹は実の兄妹じゃないってな。それなのに妹は、子供みたいに俺に無邪気に慕ってくる...！『それでも自分達は兄妹だ』って言ってな。血なんて半分しか分かち合ってないのに、なんて愚かなんだと思った！でも、そんな不道徳なサラを罵りたい気持ちの上に...まだ妹を愛していた気持ちが残っていた...。おかしいよな。妹の姿を見る度に、毎日俺は
彼は訥々と、サラ・リメを殺したあの日を語り始めた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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りぶ - 用語一覧、ありがとうございます！ すごく良かったです!!! (1月11日 16時) (
レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - ルツ・ヒューイットさん» 遅くなりました、全部でなくとも見てみたいです！ (12月18日 5時) (レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - りぶさん» おおお...今度は用語集でございますか...！検討してみましょう。もし制作する事になったら、またかなり時間がかかる上に、全部とはいかないかもしれません宜しいですか？ (9月3日 6時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - 魔法一覧、ありがとうございます！ とても嬉しいです。もしもう1つ私のわがままを聞いてくださるのであれば、特殊な用語が多いのでその用語集がほしいです。が、これはあくまでもわがままですので、作者様のご意向に従います (9月2日 23時) (レス) @page17 id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - ルツ・ヒューイットさん» はい！ 待っています (7月26日 21時) (レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
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