絹と霧が織りなす悪意 17 ページ35
「やなんだよね、人様に髪の毛いじられるの」
誰にも聞こえないように呟くレティシア。侍女の1人は、レティシアの髪を整えてから結わえている。1人は彼女の赤毛に似合う、沢山の白い飾りの内の1つを選んでいる。
「レティシア様。本当にあなた方が、ラベンダー様にお気に召された方ですか?」
侍女の1人に尋ねられる。彼女達は17か18くらいに見えた。
「うん、お呼ばれされた。正直に言って、私達は場違いだと思わない?」
「そんな事ありませんよ。ラベンダー様がお気に召された人物とあらば、何も文句はありません」
果たして、そう思っているのだろうか。そんな事はどうでも良い。レティシアは大人しく美しく着飾られた。数十分後
「とても美しゅうございます」
綺麗な姿になったレティシア。当の本人も、満更でもない顔を浮かべていた。
「うん、悪くないな。ご苦労様。後10分弱あるから、少しどこかへ行ってから、パーティー会場に行くわ」
部屋を出たレティシア。向こうへ行った振りをして、部屋のドアに耳を当てる。メイド達のひそひそ声が聞こえる。
「あれが、レティシア様だというの?庶民じゃない。あそこの国の姫君の名も『レティシア』と言うけれど大違いだわ」
「けれどネモフィラ家って、名高い家系よ。そして、その家の長女様がレティシア様だって」
「にしても、もう少し高貴でいてくれないかしら。今すぐ死んでほしい乞食と話をしている感じよ」
「他にもいるわよね。サイラス様とライオネル様とエルスペス様、そして人形人間」
「雑貨屋の店長なんて、つまらないわね。それにサイラス様、女々しいじゃない」
「ライオネル様も、真面目なだけの庶民よ」
「エルスペス様も、少年らしい言葉と態度を浮かべているわ。気持ち悪いわ、女なのに」
「あの人形人間もそうよ。命を宿した無機物なんて、怖くて近寄れないわ。話したくもない」
「早く帰ってくれないかしらね」
「彼等は魔法人間だけど...そうよねぇ。あの人達を例えるなら、花園に迷い込んだ、将来はガになる毛虫よ」
レティシアはやれやれと、その場を後にした。
怒りも嘆きも、彼女の心中には無かった。
「よく言うなぁ。悪口を言うだけの才能あるじゃん」
その点だけは褒めようか。レティシアはそう思った。いい事したって、陰口言われるのがオチだとも思った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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りぶ - 用語一覧、ありがとうございます！ すごく良かったです!!! (1月11日 16時) (
レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - ルツ・ヒューイットさん» 遅くなりました、全部でなくとも見てみたいです！ (12月18日 5時) (レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ・ヒューイット(プロフ) - りぶさん» おおお...今度は用語集でございますか...！検討してみましょう。もし制作する事になったら、またかなり時間がかかる上に、全部とはいかないかもしれません宜しいですか？ (9月3日 6時) (レス) id: d8efa9f421 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - 魔法一覧、ありがとうございます！ とても嬉しいです。もしもう1つ私のわがままを聞いてくださるのであれば、特殊な用語が多いのでその用語集がほしいです。が、これはあくまでもわがままですので、作者様のご意向に従います (9月2日 23時) (レス) @page17 id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
りぶ - ルツ・ヒューイットさん» はい！ 待っています (7月26日 21時) (レス) id: 5f459e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
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