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｢あー｣
｢外をご覧になりますか？本日は晴れていて良い風景ですよ｣
窓に寄れば不思議そうに目をぱちぱちさせる。見慣れない光景だからだろうか。
｢うー？｣
｢暖かくなりましたら奥様が散歩に連れて行ってくださいますよ。花が咲く庭は見応えがございます｣
｢あうー｣
｢ふふ、ヴィア様は甘えん坊のようですね｣
きゅっと執事服を握ってきたヴィア。ルビーのような赤い瞳が自分を見つめていた。
何かが欲しいようではないようだが、はてさて。
｢ハクオウ｣
｢おやイルミ様。何でしょうか｣
｢父さんが今日はもう終わりだって だからおれといて｣
｢かしこまりました、では部屋でお待ちください。奥様が戻られるまでヴィア様をお預かりしているので動けないのです｣
｢じゃあここで待つ ヴィアはおれのハクオウとったから｣
｢おやおや｣
ズボンはイルミに、上着はヴィアに握られた。
すっかり動けないが嬉しいものがある。
｢イルミ様、私のような脆弱者といては良い顔をされませんよ？｣
｢しらない｣
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作者名：クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年7月10日 21時
