＿しあわせな日常＿ ページ17
それからは特に大きく苦戦することも無く、呆気なく神は打ちのめされた。
やっぱり強がっていても、あの6人との糸が途切れてしまったことは大きな損失になり、更にそのダメージも大きかったのでしょう。6人が復活してからの神は先程よりも本当に弱々しく苦しそうに抗っていました。
元のサイズに戻ってもうHPなんてゼロに近い神は、弱々しく笑っていた。それがなんとも美しいと感じた。黒い欲がなくなって、ただの純粋な少年のように見えます。そんなはずないのに。
km「…、はは…やられちゃったなぁ。いや、分かってはいたけどね、どうせ負けるんだろうなぁって…、」
その言葉にこの場にいる全員耳を傾ける。彼らだって鬼では無い。時に私のために鬼すらも従えるほどになるが。
最期の言葉くらい聞いてあげましょう。
km「俺は…本当にAと幸せになりたかったんだよ、？ずっと、ずうっとそれだけを望んできた」
救いを求めるような声で神は言う。この神はやはり願いを叶える者であって、願いを叶えられることは無いのだろう。だからこそ、今回負けたのだ。
彼らや私の願いによって。
km「…ねぇ、A。最後に一つだけ聞かせて欲しい」
私と神の視線が交差する。視線をかわすだけでこの空間に今2人きりのように思える。しかもそんな真剣な顔をされては尚更に。
でも大丈夫です。ちゃんと周りには大切な方々がいます。なんなら、せんせいはさっきからずっと私の手を握ってくれていますしね。
神は緊張しているのか息を大きく吐いて、調子を整えている。私も何だかそれに変な気分になってせんせいの手をさっきよりもギュッと握った。
それから一拍置いて神は言った。
km「僕のこと好き？」
『はは、…大っ嫌いよばか』
瞬間、私達は光に包まれた。
・
時はすぎていく。
そんな時間の狭間に私達は大事なものを置いていってしまった。
・
私達は無事、進級しました。
色々なことがありましたけど、今はとても平和です。
os「お嬢、おはよー！」
『おはよう、マンちゃん。朝から元気ですね』
os「そらそうやろ！」
マンちゃんは糸目を更に細くしてわかりやすくニコニコとしている。
くるりと一回転してそのまま嬉しそうに言った。
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彩世(プロフ) - ()さん» コメントありがとうございます！長らくお待たせしましたが、完結までご愛読いただきありがとうございました！新作の方も更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2月20日 20時) (
レス) id: ae3caf883a (このIDを非表示/違反報告)
() - 完結おめでとうございます！！新作も見させていただきます！！ (2月20日 10時) (レス) @page28 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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