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糸が見える。剣の輝きに反射して見えないはずの糸がぴんと張っているのが見える。これが私の力なのでしょうか。チートすぎますね。
もう切れると確信した私はニヤリと口角を上げる。
チラリとせんせいの顔も見ると同じように口角を上げていた。
＿rd「立派な悪役令嬢はシナリオだって壊せちゃうでしょ？」
『やぁぁああっっ！』
雄叫びを上げ、剣を振り下ろす。切った感触もないまま、糸がぷつりと切れた。
勢いよく剣を振り下ろしたはいいが、なんだか力が抜けていく。いや、魔力が吸われている？
恐らくですが、この糸の糧は魔力だったのでしょう。だから切った代償として同じ量の魔力が吸われた。
こんな膨大な量の魔力をずっと使いこなしていたなんて、今更に神という存在への恐ろしさを全身で感じた。圧倒的な差があった。今更こんなの感じても遅いんですけどね。
くらくらとしながらも視界の端に、力無く立ち上がろうとしている6人の姿が見えた。
よかった。成功したんだ。よかった。ほんとにそれしか言えない。
段々と力が抜けたせいで崩れ落ちるところを誰かが後ろから支えてくれた。そこにいたのは皆で、皆やる気に満ちた表情をしている。
神はというと糸が切れた反動でダメージを負っているようだ。私も神も大きく魔力を断ち切った反動が来たのでしょうね。正直私は呼吸をするのも精一杯です。
kn「ありがとう、A…。後は俺らに任しとき」
『うん、負けないでね…！』
kn「当たり前やん！」
せんせいに預けられた私はもう皆を見守ることしか出来ない。ドーナの回復魔法ももあって段々と元気になっていく感じはします。
皆のやる気を見たばかりですのに、やっぱり不安で仕方がないです。さっきの神との力の差を知ってしまうと、恋に溺れた彼らが、誰かに縋らないといきれない私が勝てるのか、不安になります。
そんな不安を感じ取ったのでしょう。せんせいは聖母のような優しい笑顔で言った。
rd「大丈夫。Aからの応援を貰った全員、さっきの100倍強いから！」
その言葉は嘘ではありませんでした。
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彩世(プロフ) - ()さん» コメントありがとうございます！長らくお待たせしましたが、完結までご愛読いただきありがとうございました！新作の方も更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2月20日 20時) (
レス) id: ae3caf883a (このIDを非表示/違反報告)
() - 完結おめでとうございます！！新作も見させていただきます！！ (2月20日 10時) (レス) @page28 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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