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『殿下…』
gr「おはようA嬢」
kn「グルッペン！！」
コネが名前を呼び叫ぶが耳が痛い。
そこ私の耳元なのです。はい。いや、愛しのコネの声を聞きたくないという訳ではありませんが、鼓膜の替えが必要ですね。誰か持ってませんか。
kn「いつも言っとるやろ！家まで来なくていいって！」
gr「だが俺はA嬢を惚れさせると決めたからな、行動はしなければならん」
kn「もうちょっとやり方ってもんを考えんか！」
『そうですよ、後ろから急に言われるのは驚いてしまいますのでちゃんと正面から来てください！』
kn「え、そこ？」
コネがぽかんとしているが気にしない。
宣戦布告を受けたのですから私だって正々堂々と勝負をするのです！
コネとグルッペンが何か言い合ってるが気にしないです。気にしたら負けです。
『あ、そういえばトンバはどちらに？』
今日は迎えに来ると言っていたが、トンバの姿が見当たらない。
あの神が私関係のことに限ってすっぽかすなんてないと思うのだが。珍しい。
gr「トンバ？誰のことだ？」
kn「新しい使用人か？」
『…え、？』
おかしい。なぜ2人がトンバを知らない？
グルッペンは同じSクラスのクラスメイトだろう？それに、トンバの家であるアドルデナ家は伯爵家でありながら王家との交流も深い家柄の筈だ。
コネに至っては私の事は細かいことまで覚えてるくらい記憶力がいい。しかも幼い頃から過ごしてきた云わば幼馴染のはずなのに。
なぜトンバのことを覚えていない？
＿嫌な、予感がした
『トンバ、は…、アドルデナ伯爵家次期当主であり、私の婚約者で…』
kn「婚約者？Aに婚約者なんかおらんやろ？」
風や鳥の囀りがさっきまで心地よく流れていたはずなのに聞こえなくなるほどに、やけにコネの声だけがクリアだった。
gr「アドルデナ家なんて初めて聞いたな…そんな貴族いたか？」
os「平民？いやでも、お嬢は最近城下へは降りとらんし…」
em「お嬢、どうしたんですか？体調が悪いのですか？」
場が混乱している。しかし、それ以上に私が混乱していた。
なぜ？
疑問符ばかりが頭を埋めつくすが答えは見当たらない。答えがない問いなんてあるはずがない。どこかを探せばあるはずなんだ。絶対に。
『…ごめんなさい、早く学園へ行きましょう。今のは…、忘れてください。ちょっと早めのエイプリルフールですから』
苦し紛れの誤魔化しで、この事態の答えを探すべく私達は学園へ向かった。
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彩世(プロフ) - アホを愛せさん» コメントありがとうございます！そう言っていただれひとても嬉しいです！更新不定期ではありますがこれからもぶっ壊シナをよろしくお願いします！ (2023年1月19日 18時) (
レス) id: ae3caf883a (このIDを非表示/違反報告)
アホを愛せ - 最近見始めました！！とても面白いです！これからも更新頑張って下さい！！ (2023年1月18日 22時) (レス) @page12 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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