＿全ては手の中に＿ ページ22
kn「くっそ…！！」
コネシマは荒々しい手つきで机を叩いた。彼の矛先は誰にも向けることはできない。劣っている自分が悪いのだから。
ut「シッマ、落ち着け」
syp「そうですよ。頭を冷やしてください」
2人が宥めるがコネシマは1層と眉間に深く皺を寄せる。
ちなみにここは学園の食堂であるため、多くの人にその姿が目撃された。
kn「…A、」
うわ言のようにただそれだけを呟く。
その後に続く言葉は己を醜く晒してしまうものばかりで、Aの義弟としてそれは許されないことだと理解はしていたからだ。それにそれを言ったとしてこの先どうにかなる訳では無い。無駄な絶望などしたくはない。
そんなコネシマに忍び寄る影が1つ。
「あ〜…、皆さん、少しお時間よろしいでしょうか」
そう言う彼はAよりも輝く黄色の髪と、暗闇でも辺りを照らすまでに強い意志のある瞳をコネシマ達に晒す。
そんな彼もコネシマ達と同じ気持ちを抱いているのだ。
ci「…きりやん、さん…？」
チーノが彼の名を呼ぶ。すると、きりやんは申し訳なさそうに目を伏せながら、しかししっかりと4人をその瞳に捉えながら言った。
ky「お願いがあるんですけど＿＿＿」
・
・
rn「きりやん、上手くいったか？」
ky「まぁ、一応…かな。まだ完全にとは言いきれないけど」
明らかに疲労に満ちた顔をしながら、会議室のソファに勢いよく座る。
後輩とはいえど上位貴族。下手な会話をすれば速攻家が潰される可能性だってあるし、なにしろあのドルケリ家だ。首チョンパパーティーだって有り得る。
普段のちゃらけた話ではなく、折行った会話には充分気をつけなければ行けない。
だからこそ社交性が高く、比較的話しやすいきりやんを交渉へと向かわせたのだ。
sm「でも、よく要件を飲んでくれたな…。こっちはAを逃がしてしまった張本人なのに…」
nkm「皆さん、優しいから…。本当は殺したいほどこっちのことを憎んでいるのかもね」
なかむがそう言うとまるでお通夜のような雰囲気に包まれる。要するに暗い。暗すぎる。
いつものあの雰囲気はどこに行ったのだろうか。こういう時Aがいれば、すぐに雰囲気が緩くなるのだろう。
だかしかし。Aはいないのだ。彼らが犯してしまった失態のせいで。
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彩世(プロフ) - アホを愛せさん» コメントありがとうございます！そう言っていただれひとても嬉しいです！更新不定期ではありますがこれからもぶっ壊シナをよろしくお願いします！ (2023年1月19日 18時) (
レス) id: ae3caf883a (このIDを非表示/違反報告)
アホを愛せ - 最近見始めました！！とても面白いです！これからも更新頑張って下さい！！ (2023年1月18日 22時) (レス) @page12 id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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