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「…着いた、目黒家。駅から遠すぎ…」
最寄りの駅から目黒の家までは割と遠くて。運動神経皆無の私からすれば結構なスポーツをした気分
目黒に今から家行くって伝えるの忘れてた
急いでスマホを開いて通話ボタンをタップする
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「あ、もしもし目黒？今目黒の家の前なんだけど」
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目「……は？」
「いや、だから。今目黒の家の前なんだけどさ」
目「え、いやどういうこと？」
「開けて？ドア」
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電話を切ってドアが開くのを待つ
少し経つとガチャガチャと鍵を開ける音
波打つ心音が耳鳴りのよう
うるさいけれど、胸の高鳴りの方が勝る
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目「どうし………っえ！！？」
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ドアが開けられた瞬間目黒に抱きつく
184cmの大男に抱きつくと目黒の心臓の位置が丁度耳の辺りで、目黒の心音が聞こえてくる
心地いいなぁ
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目「ちょ、A？」
「私ね、翔太先輩に返事してきた。ごめんなさいって」
目「は、？」
「だから、私の事好きでいるのやめるなんて言わないでよ」
「私は、…………目黒の事が好き」
「私の事、もう1回好きになってよ」
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バクバクうるさい心臓の音は、私のものか目黒のものか分からない
恥ずかしさで私の顔は真っ赤に染る
顔は見えないけど、きっと目黒も
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目「マジで言ってる？」
「大マジ」
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ヘナヘナとしゃがみこんで顔を両手で覆っている目黒
目黒の手を退けようとすると「ちょ、待って……」と手を離された
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目「急に来て逆告白とか、ほんとそーゆーとこ」
目「………大好き」
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目を合わせて大好きと微笑んだ彼の破壊力
目眩がする
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目「…ねぇ、キスしていい？今度は頬じゃなくて」
「いちいち確認とらないでよ」
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そう言って私から短めのキスをする
驚いたような目黒の顔
私、今ゆるゆるの表情してるんだろうな
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目「…そーゆーのずるいから」
「んっ……」
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今度は目黒からのキス
きっとこれから、何度も重ねていくんだろう
最初はただの同期だった
いつからか、君が特別になってた
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目「俺、幸せすぎてどうにかなりそう」
「こいつ頭おかしいんじゃないの？」
目「でも？そんな俺のことが？」
「……大好きだよバーカ」
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fin
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作者名：相翔 | 作成日時：2020年8月9日 14時
