十四 ページ14
銀時のその真っ直ぐな瞳
あの人にそっくりだ
私は少し動揺するが視線を逸らし
笑って誤魔化した
『寝てるかと思った。銀時は初恋の人とか居ないの?』
坂「あ?なんでお前と恋バナしなきゃいけねーんだよ」
『冷た。こういう話したことないからワクワクしてきちゃった。』
銀時は小さくため息をつく
坂「俺は…初恋とかじゃねーけど尊敬してる人はいたな。その人はもういねーけど。」
『…そっか、どんな人だったの?』
坂「んー、なんだ。強かった。何事にも。」
語彙力のなさに笑いそうになるが
銀時が尊敬する人なんだ
さぞ素晴らしい人なのだろう。
『なんか、落ち着く。』
坂「それはなにより。」
私は目を閉じながら
ゆっくりと呼吸をする
…
坂「…寝たか?」
俺はAが寝たのを確認すると
布団をかけ直してあげてから
俺の布団を離そうとした
が、Aは俺の手を握り小さく「やだ」と呟いた
坂「はぁ?」
冷たい手が今までのこいつの壮絶な人生を物語る。細い指、お客にやられたであろう痣。
似ているからだろうか
何故かこいつを守りたくなる。
『…かぐ…ら…』
微笑むAに少しだけ
胸が苦しくなったのは
気づかなかったことにしよう
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作者名:沙也加 x他2人 | 作成日時:2018年9月30日 13時