君が為【芥川 龍之介】

証拠隠滅から報告書作成 ページ13

ーー芥川sideーー
エントランスにはもう樋口と銀がいた。怪我は無さそうだ。

立原と広津が先に戻って来た。大内は2分程遅れて来た。

立原も問題無く歩いて居る。

『芥川さん、遅れてすみません。敵と争った痕跡を消して居て遅くなりました。』

どうやら証拠隠滅も済ませて来たらしい。只其れにしては速すぎる。

「そうか。立腹、広津、どうなって居た？」

「はい、彼女が何か呟いた後血飛沫や死体が光って全て消えて居ました。」

「大内、其れも異界の技術か？」

『はい、光魔法の浄化です。面倒ですがポートマフィアを敵に回すと
跡形も無く消されると言う事で畏怖を植えつけられるかと思いまして。』

「そうか。その判断は正しい。ただ其れを使う時は僕がいる時にしろ。
只でさえ目立つのに更に目立って直ぐに捕まるぞ。」

『すみません。』

「でしたら今度私が大内と何か変装に使えそうな道具を買いに行きましょう。」

「そうだな。樋口、頼んだぞ。帰りは車だが我慢しろ、大内。」

『うっ、分かりました。』
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ーーAsideーー
車で本部に戻った。只お蔭で車酔いが酷い。瞬間移動系の魔法何処かで習得して来よう。

「樋口、大内に報告書の書き方を教えてやれ。」

「分かりました。」

という訳で報告書を書くことになった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ーー樋口sideーー
先程芥川先輩に大内の報告書指導を任命された。

「まず報告書にどの様な事を書くか予想してみなさい。」

かなりわかっているのなら教えるのが楽になる為聞いてみた。

『えっと、敵の大まかな数と抗争で使用された武器を敵味方に分けて書きどの位時間がかかったか、
後個人の持ち場について、其れと証拠隠滅の方法、状況写真を載せれば良いんでしょうか？』

かなりと言うかこれ殆ど教える事ないって言いませんか？芥川先輩。

「合ってます。あとは特記事項で異能を持って居たら其れを書く。
此れは何時も書いて欲しい事で負傷者情報も必要だな。今回は大内が回復した事も書いておこう。」

『はい、分かりました。ありがとうございます。
パソコンの方が良いですか？出来たらレポート用紙が良いんですが…』

手書きの方が良いなんて珍しいな。

「分かった。ならレポート用紙を用意させよう。」

『ありがとうございます！では今回の事は今日中に完成させますね。』

笑顔が眩しい。此れだけでも芥川先輩が彼女を重用する理由が分かった気がした。

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