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これ言ったら絶対呆れ顔されると思うけど、しょうがない…
ここで聞かなければ！
「えっと、あの、すみません。
私、並盛(？)の事知らないんです。
まず、並盛という単語を聞いた事すら無いです。」
大丈夫、私は別に変な事は言ってない。
並盛の事知らないし、どうして
学ランの人は、「はぁ」とため息をつくと並盛について教えてくれた。
「ここは並盛町という名前で、商店街や学校がある普通の町だよ。」
「聞いたこと、ないの？」と学ランの人が聞いてくるけれどやっぱり知らない。
私は首を軽く横に振りながら、
「やっぱり、知らないです。」
と、答えた。
私の答えを聞くと、「ふーん……そう。」と言い、何やら考え始めた学ランさん。
………沈黙。気まずい。
考え事が終わったのか、「そういえば、」と学ランの人が呟く。
「君の着ている制服、見たことないな。」
え。
ということは……
「私、見知らぬ土地に何故か迷い込んだって事ですか！？」
えええっ！？
私、いつもの日傘と手袋しか持っていないのに！
お金なんて一円も無いし、家に帰れる見込みも無いなんて…。
「どうしよう…。」
「君、帰れないの？」
私が頭を抱えていると、学ランの人が言った。
「…はい。」
私が正直に答えると、「はぁ…」と深ーい溜息をついて、口を開いた。
「しょうがないから、一日位なら僕の家に泊めてあげてもいいよ。」
「え、良いんですか？
こんな見知らぬ人間を家に泊めるなんて…。」
「別に良いよ。
僕の並盛で死人が出るなんて嫌だから。」
わぁ、なんという理由。
僕の並盛って……どんだけ好きなんですか、並盛。
学ランの人のさっきの発言について考えていたら、私の返答が遅いのにイラついたようで。
返事を催促をしてきた。
「で、どうするの？」
「……………お言葉に甘えさせていただきます」
行く宛なんて無いし、背に腹は代えられないし……。
すごく申し訳ないけれど、仕方ない。
この人のお家にお邪魔させてもらうしかないか……。
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作者名：ククリ | 作成日時：2019年8月29日 1時
