50話 ページ1
ミラクルランドのレストランの入り口には、阿笠博士、目暮、白鳥が立っていた。
阿笠「……59分」
腕時計を見ていた阿笠博士が言うと、目暮が「うむ」とうなずき、白鳥を見た。
目暮「君はここにいなさい」
白鳥「は、はい……」
阿笠博士に続き、目暮は決意した表情でレストランに入っていった。
そして中にいた刑事たちに外へ出るように指示する。
阿笠博士は笑顔で子どもたちのテーブルに着いた。
阿笠「どうじゃ。今日は楽しかったかい?」
歩美「スーパースネークに乗れなかったのが不満」
元太「でもあのロケットみたいなの面白かったよなぁ」
光彦「ええ、もう一回乗りたいですねぇ」
子どもたちが感想を言い合う中、灰原は険しい表情をする。
目暮も阿笠博士の横に立ち、子どもたちを見つめていた。
すると、レストランの外にいるはずの白鳥が近づいてきた。
覚悟を決めた表情で目暮を見つめ、小さくうなずく。
店内の時計は9時59分。
秒針が4を指した───。
平次「伊東が惚れてるのは清水麗子!」
平次が叫ぶと同時に、『清水麗子』と入力してエンターキーを押した。
『パスワードが違います』
機械音声と共に『パワードエラー』の文字が赤く点滅する。
平次「何ぃ!?こいつが好きなんは清水麗子とちゃうんか!」
『パスワードが違います。次に間違えるとシステムが終了します』
パソコンの時計は9時59分30秒───!
平次「もう時間ないぞ、A、工藤!!」
愛梨とコナンは焦る気持ちを抑え、必死に考えた。
(誰なんだ……伊東が愛している人間はいったい……)
考えている間にも時間は刻々と過ぎていく。
愛梨がギュッと目をつぶった。
めくるめくる思考の中、ふと、清水麗子の言葉が頭をよぎった。
ーそれも話すことといえば自慢話ばっかりー
愛梨はハッと目を開け、伊東を見た。
ーだが……西尾が警備員を撃ったために、私の完璧な計画が台無しに……!ー
伊東の言葉を思い浮かべた瞬間、愛梨の頭の中に答えがひらめいた。
伊東が一番愛する人───それは───……!
愛梨「わかった!!」
愛梨はすばやくキーボードを叩き、『伊東末彦』と入力した。
平次「な、何打ってるんや、A!?」
愛梨「これにかけるしかないの!!」
コナン「A……」
平次とコナンがギョッとするのも構わず、愛梨はエンターキーを押した。
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ゆうみん - よっかたあ、、次はどうんな話しかな、楽しみです (2016年7月21日 8時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2016年7月19日 0時