【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ9)

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9話ページ9

観覧車から水族館へ続く通りを歩いていたコナンは、階段の手前で立ち止まって手すりにもたれると、パンフレットの地図を見た。

コナン「水族館側は元太たちに任せてあるし……」

すると、手すりの向こうから「頑張れ、姉ちゃん!」と元太の声がした。
地図から顔を上げると、水族館の手前にあるゲームコーナーに元太たちの姿が見えた。

光彦「最後の一本ですよ。慎重にいってください！」

歩美「二人とも静かにしないとお姉さんが集中できないよ」

子どもたちのそばには記憶喪失の女が立っていて、ダーツの矢を円形の的に向かって投げようとしている。

コナン「あいつらぁ～」

愛梨「こうなると思ったよ……」

哀「どうやら探偵ごっこには飽きちゃったみたいね」

女は鋭い眼光で的を見ると、矢を軽く投げた。
矢は見事に的のど真ん中に刺さり、パンパカパーン!とにぎやかな音楽が流れた。
的の上のモニターに＜HIGH-SCORE 150pt＞と表示される。

「おめでとうございまーす!本日最高得点でーす!!」

カランカランとベルを鳴らす係員に、女はきょとんとした。

「やった～!」

「お姉さん、すごーい!!」

ハイタッチをして喜んだ子どもたちは、

元太「ほら、姉ちゃんも」

光彦「手を出してください」

不思議そうに両手を胸の前に出した女に次々とハイタッチをした。
子どもたちの笑顔につられて、女も軽く微笑む。

歩美「あ!お姉さん、また笑ったー!」

元太「やっぱり姉ちゃんは笑った方がいいと思うぞ」

光彦「ですね!」

女は「……そうかしら？」と恥ずかしそうに笑った。
ベルを鳴らした係員がカウンターにイルカのキーホルダーが並べられたパネルを置いた。

「それじゃあ景品のキーホルダーを3つ選んでね～」

子どもたちが「おお～!」「やったー!」とカウンターに駆け寄る。

光彦「3つもいいんですか？」

「今日のハイスコアを出した人には、特別に景品を3つプレゼントしてるんだよ」

歩美「私、あれ!」
元太「オレ、これ」
光彦「ボクはこれにします」

キーホルダーを受け取った歩美は「あれ？」と女を見た。

歩美「お姉さんの分は？」

「私は大丈夫よ。気にしないで」

女は両手を胸を前で振り、ニッコリと微笑んだ。

元太「でもよぉ」

光彦「お姉さんが取ってくれたものですし……」

コナン「おい!おめーらっ」

背後から声がして子どもたちが振り返ると、冷ややかな目つきをしたコナンと愛梨と灰原が歩いてきた。