【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!? 純黒の悪夢 (ページ41)

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41話ページ41

中央の車軸から外れたノースホイールは土台に落下して、すさまじい土煙を上げた。
その衝撃でホイールの正面を覆っていたLEDビジョンが吹き飛び、子どもたちが乗っていたゴンドラも激しく揺れた。
外側に傾いたホイールは支柱にぶつかり、粉塵を噴き上げながらじわじわと前に進み出す。
周囲で悲鳴が飛び交い、観覧車付近にいた人々は一斉に水族館に向かって走り出した。

落下したホイールから噴き上がった粉塵が観覧車の前の噴水にまで広がり、辺りは白い煙に包まれた。
するとそのとき、水中から何かが飛び出した。

キュラソー「ぐああああっ!!」

それは傷だらけのキュラソーだった。
水しぶきを上げて飛び出したキュラソーは口を大きく開けて息を吸い込んだ。

サウスホイールの通路を走ってきたコナンと愛梨は立ち止まり、手すりをつかんで外を見た。
煙がもうもうと立ち上る中、ノースホイールがガレキをまき散らしながら進んでいく。
その先には水族館へと走る大勢の人々が見えた。

コナン,愛梨「逃げろおおおおーーーー!!」

コナンと愛梨はあらん限りの声で叫んだ。

目暮たちも水族館へ避難しようと走り出した人々を追いかけて、叫び続けた。

「逃げろぉ!水族館から離れてーーー!!」

「危ないから離れてーーー!!」

「こっちは危険よ!向こうに逃げてーー!!」

「観覧車が来るぞぉ!逃げろーーー!!」

目暮たちの声を聞いた人々は、左右へと散らばった。
目暮たちも二手に分かれて逃げると、背後から迫ってきた煙の中からゆっくりと土台を前進するホイールが現れた。

通路から叫んだコナンと愛梨は、ホイールが転がっていく方向を見て青ざめた。
ホイールが進む道は、水族館へと一直線に延びている───。

コナン「ヤッベェ……」

愛梨「このまま転がったら水族館に……」

直撃して大惨事を引き起こしてしまう。
その前にホイールを止めなければ。
でもどうやって───!?
コナンと愛梨は左手に持っていた伸縮サスペンダーを見た。
ホイールを止める方法は一つしかない。

愛梨「一か八か…」

コナン「やるっきゃねぇ……!!」

ダッシュしたコナンと愛梨は通路から飛び降り、ガレキの山を飛び跳ねながら下りていった。