26話 ページ26
ビックリする蘭の前で、園子は「バカねぇ〜」と人差し指を立てて左右に振った。
園子「女が一人でこんなところに来ると思ってんの?やっぱり新一君とデートだよねぇ〜。さ、デート現場を押さえに行くわよ〜!!」
蘭「え!?ちょ、園子〜!」
どこか楽しむようにズンズン進んでいく園子を、蘭は慌てて追いかけた。
大観覧車の近くにあるエントランスの自動ドアが開いて、コナンと愛梨は入ってきた。
肩で息をしながら、目の前を行き交う大勢の人々を見て唇を噛む。
(クソォ、これじゃあ捜し出すなんて不可能だ……)
夜になっても園内には人があふれ、大観覧車には長い列ができている。
けれど、なんとしてもキュラソーが観覧車に乗る前に止めなければ───!
コナンと愛梨は大観覧車に向かって再び走り出した。
愛梨「ごめんなさい」
コナン「友達とはぐれちゃって……」
コナンと愛梨はそう言いながら、大観覧車に並ぶ人々をかき分けてどんどん前へ進んでいった。
愛梨「通して」
コナン「ごめんなさい」
はぐれた子どものふりをしながら、前へ前へと進み、ようやく最前列へたどり着く。
すると、今まさにキュラソーたちがゴンドラに乗り込むところだった。
愛梨「待って!」
コナン「乗っちゃダメだ!!」
コナンと愛梨はゴンドラに向かって走り出したが、係員に止められてしまった。
「こっちは立ち入り禁止だよ。ボウヤたち、列に戻ろうね」
立ちはだかる係員の向こうで、キュラソーたちが乗ったゴンドラの扉が閉まる。
(クソォ、一足遅かったか……!)
愛梨「コナン!」
愛梨に呼ばれ、コナンはきびすを返し、列の中へ戻っていった。
コナン「ごめんなさい。通して……っ」
長い列の中を逆走してきたコナンと愛梨は、階段を下りると列を抜けてベルトパーテーションをくぐった。
<立ち入り禁止>のチェーンが掛けられた階段を上がり、さらにその先のはしごを上る。
はしごを上ったところで顔を上げると、ゴオオン……ゴオオン……と音を立てながらゴンドラがゆっくりと上っていくのが見えた。
(ヤツらが仕掛けてくるとすれば、人目につかず警戒が手薄になるこの観覧車内部に違いねぇ。一刻も早くヤツらの計画を暴いて、公安とFBIに伝えねーと……)
コナンは愛梨の手を引き細い通路を渡りながら、メガネの望遠機能を起動させて周囲を見回した。
その後ろで愛梨もコナンと繋いでいる手とは逆の手でポケットを探り、ピンを探し当てズームさせる。
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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時