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25話 ページ25

東都水族館に到着したコナンは先に愛梨をおろしスケボーを蹴り上げてキャッチすると、エントランスに向かって愛梨と一緒に走った。
すると、ポケットに入ったA用のスマホが鳴った。

愛梨「ヤバッ、こっちが鳴ってるってことは……」

愛梨はコナンと顔を見合わせ鳴っているスマホの画面を見ると、やはり蘭からの着信だった。
出ないわけにはいかないよね───愛梨は仕方なくコナンから蝶ネクタイ型変声機を貸してもらい、スマホの応答ボタンをタップした。

愛梨「どうしたの?蘭」

蘭『あ、A?ちょっと話があるんだけど……』

愛梨「何?手短にお願い」

蘭『え?今忙しいの?』

愛梨は「うん……」と返事をしながら、駐車場の植え込みの間にスケボーを隠すようにグリグリと地面に突き刺しているコナンを見る。

園子『なになに?なんだって〜?』

蘭『ちょ、ちょっと園子!』

どうやらそばに園子がいるらしく、からかう声が聞こえてくる。

(……ったく)

スケボーを隠したコナンを見て愛梨は再び走り出した。
横にコナンも並ぶ。
駐車場を横切り、チケット売り場の近くを通っていく。





耳をそばだててキヒヒヒ……と笑う園子に、蘭はシーッと人差し指を唇に当てた。

愛梨『聞いてる?蘭。悪いけど今立て込んでるの。切るよ』

蘭「あ、待ってA!」

電話を切られそうになって慌てて呼び止めたとき、

『本日も東都水族館にお越しいただき、誠にありがとうございます……』

電話の向こうから館内放送が聞こえてきた。

(え……)

蘭は耳を疑った。
でも今、確かに東都水族館って聞こえた。
まさか、Aが……?

愛梨『落ち着いたら、こっちから連絡するから』

蘭「もしかして……A、今どこ───」

愛梨『切るよ!』

たずねる間もなく、一方的に電話を切られてしまった。
電話に聞き耳を立てていた園子が眉をひそめる。

園子「A、忙しいとか言ってまた切ったんでしょ!?」

蘭「うん……」

蘭がうなずくと、園子は「どこで何をしていることやら……」と肩をすくめた。

蘭「それが、ここにいるみたいなの」

園子「え!?どういうこと?」

蘭「Aの電話から、ここの館内放送が聞こえたの」

蘭の言葉に、園子は「なるほど……」とあごに手を当てて考え込んだ。

園子「問題は誰といるかね」

蘭「え!?」

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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時

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