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15話 ページ15

向かいのベンチを指差した灰原は、えっ───と目を疑った。
阿笠博士と一緒に座っていた子どもたちと女がいないのだ。

愛梨「あの子たちがいない!」

コナン「何やってんだよ、博士は!───博士!!」

愛梨とコナンと灰原が走っていくと、阿笠博士の周りにいた鳩たちが一斉に飛び立った。

阿笠「ああっ、ワシの鳩ぽっぽが〜〜」

哀「それどころじゃないわ、博士!」

コナン「子どもたちはどこへ行った?」

駆けつけたコナンたちに言われて、阿笠博士はようやく子どもたちがいないことに気づいた。

阿笠「あれ?いったいどこへ!?」

まったく、とあきれる灰原とコナンの横で、愛梨はすばやくスマホを操作して耳に当てた。





愛梨は光彦に電話をかけたが、しばらく呼び出し音が鳴ったあと留守電に切り替わってしまった。

愛梨「ダメだ……出ない」

コナン「クッソォ〜、あいつら……」

哀「たぶん観覧車よ。あの子たち、すごく乗りたがってたから」

愛梨「うん、行こう!」

コナンと愛梨と灰原が阿笠博士の横をすり抜けて観覧車の方へと走り出すと、

阿笠「またまた、ちょっと待っちゃって〜!」

阿笠博士も必死になって三人を追いかけた。





愛梨とコナンと灰原が観覧車に向かっていると、ポケットに入れた愛梨のスマホが震えた。
突然愛梨が立ち止まり、灰原とコナンも足を止めて振り返る。

コナン「どうした!?」

愛梨「電話!もしかしたら……ほら、やっぱり……!」

スマホの着信画面には光彦の名前が表示されていた。
コナンと灰原にスマホの画面を見せて、応答ボタンをタップする。

愛梨「光彦!あんたね〜!!」

電話に出るなり叱りつけると、

『愛梨ちゃん、助けて!』

光彦ではなく歩美の切迫した声が聞こえてきた。

愛梨「歩美?どうしたの!?」

歩美『観覧車に乗ってたら、お姉さんの具合が悪くなっちゃって……!』

愛梨「何?それで彼女の容体は?」

歩美『え、えっと……頭を押さえて苦しんでるよ。何か言ってるんだけど、意味がわからなくて、光彦君がメモしてくれてる……』

光彦の機転を、愛梨はたのもしく感じながら、「わかった」とこたえた。

愛梨「落ち着いて、歩美。君たちは無事なんだよね?」

歩美『う、うん』

愛梨は「よし!」と振り返ってうなずくと、そばにいた灰原とコナンは胸をなで下ろした。

愛梨「すぐに救急車呼ぶから、電話はそのまま切らずに彼女の様子を伝え続けといて!」

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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時

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