16話 ページ16
佐藤警部補の車が水族館の駐車場に到着すると、停まっていた救急車のバックドアが開き、救急隊員がストレッチャーを運んでいった。
その近くでは、コナンと愛梨と灰原、子どもたち、阿笠博士が立っていた。
高木「コナン君!愛梨ちゃん!例の女性は!?」
助手席から出てきた高木巡査部長がたずねると、コナンは医務室の方を指差した。
コナン「今、医務室から運ばれるところ!」
佐藤「高木君、行きましょう!」
高木「はい!」
佐藤と高木が走り出し、
愛梨「哀、博士!あと頼むよ!」
コナンと愛梨も医務室に向かう、
元太「じゃあオレたちも!」
哀「ダメよ!!」
灰原はコナンと愛梨の後を追おうとする元太たちを制止した。
哀「絶対にダメ!!さあ帰るわよ!」
子どもたちは灰原の鬼気迫る顔にびくつき、「はぁ〜い……」と肩を落とした。
医務室が入っている建物の前で、ベルモットは扉に背を向けて立っていた。
近づいてくる足音に気づき、チラリと扉の方を振り返ると、刑事たちに続いてコナンと愛梨が入っていくのが見えた。
フッと微笑み、コナンと愛梨の後を追う。
「失礼します」
コナンと愛梨が医務室に入ると、部屋の奥のデスクに向かっていた医師が振り返った。
「どうぞこちらへ」
佐藤「先ほどお話ししたとおり、彼女の身柄は我々警察が保護させていただきます」
佐藤は医師に促されて隣の椅子に座った。
その後ろに高木とコナンと愛梨が立つ。
「それは構いませんが、これから彼女が搬送される警察病院の方に伝えていただきたいことがありまして」
佐藤「何でしょう?」
佐藤がたずねると、医師は指し棒を伸ばし、壁の発光板に差し込まれた脳のレントゲン写真を指した。
「記憶を失っているのは頭部への強い衝撃が原因と見て、まず間違いないんですが、それよりも脳弓の部分に大変珍しい損傷が見つかりまして……ちょうどこの部分です」
佐藤「昨夜の事故でのケガではなく?」
佐藤の言葉に、コナンと愛梨は目を見張った。
女が大規模な停電を起こした首都高の事故と関係があると、警察もにらんでいるのか───。
「ええ。これはおそらく生まれつきのものだと……」
高木「今回の発作との関係は?」
高木の質問に、医師は首を横に振った。
「日常生活に支障のある部分ではないので関係ないと思いますが……」
医師の説明を聞いたコナンと愛梨はうつむいて考えこんだ。
その背後で扉の隙間から様子をうかがう人物がいた。
ベルモットだ。
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わー(プロフ) - 次の作品楽しみにしてます!頑張って下さい☆ (2016年6月15日 20時) (レス) id: e537cda21d (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年6月1日 16時) (レス) id: cf1f663820 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - めっちゃおもしろーい!!最新まってます。 (2016年5月23日 20時) (レス) id: 979ecbcb37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなゆな(プロフ) - とっても面白いですく更新頑張ってください! (2016年5月14日 21時) (レス) id: 9e60c586da (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - 更新お願いします(≧ω≦) (2016年5月1日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2016年4月19日 21時