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22話 ページ30

一「ラジカセを聞けなくするのが真の目的だったんだ。なぜなら、最初の日にあのラジオから流れたジェイソンの脱獄のニュース自体がこいつの仕掛けた第一のトリックだったからだ!あれはこいがあらかじめ録音しておいたテープを再生しただけの偽ニュースだったんだ。遠丸武人の脱獄なんて真っ赤な嘘だ。けど、その後のニュースを聞かれてしまってはそれが嘘だとバレてしまう」



そこで犯人は香山さんの死体を利用したのだ。

聖子さんの視線が犯人へと向く。



一「食堂全体を壊せば、そこにあるラジカセが壊れていても不自然には見えない。ところがこの後、思わぬハプニングが起こった。せっかく壊したラジカセを小林さんが直しちまったんだ。それを盗聴器で知ったあんたは、小林さんを殺し、再びラジカセを壊した」



そこまではじめちゃんが言うと、いつきさんが声を上げた。



いつき「しかし何故だ!なぜ俺たちがこいつに命を狙われなきゃならん!!」


『…このメンバーはある共通点に基づいて集められたのよ。意図的にね!』


いつき「共通点?」


一「ああ」



はじめちゃんは背を向けて歩くとあたしの隣に来た。



一「ここにいるメンバー全員が3年前に起こった豪華客船オリエンタル号沈没事故に関わっているんだ」


いつき「あの時船には500人も客がいたんだぜ。なんで俺たちだけが!」


一「ここにいるメンバー全員にはもう一つの隠された接点があったんだ。それだ!」



はじめちゃんが指を指したのはいつきさんがしているネックレス。



聖子「K?それが何だって言うのよ」


『いつき陽介さんの本名は樹村信介さん。そして香山三郎、香山聖子。小林星二に甲田征作そして九条章太郎。これらの名前に共通することがただ一つある』



九条さんがしゃがんでいた態勢から立ち上がる。
するといつきさんがみんなを見回しながら口を開いた。



いつき「全員のイニシャルがS.Kなんだ!」


一「そして俺に代理を頼んだ橘川茂もS.K。その事実を発見した時、俺たちには犯人がはっきりとわかったよ。俺とAと美雪と武内以外にイニシャルがS.Kにならない人物はただ一人」



あたしはその言葉を合図に犯人の前に出た。
意図を察したのか嫌がるように身を捩らせる犯人だが残念ながら両側からガッチリと抑えられて動けない。
あたしは容赦なくその仮面に手をかけて外した。

その顔に声を上げる。



いつき「お前…!」


一「遠野英治。あんたがこの事件を仕組んだ張本人、ジェイソンだ!」

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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2019年8月6日 1時

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