18話 ページ19
テレビには科学室の前で「放課後の魔術師がいるんだ!」と騒いでいるあたしたちの映像が流れている。
一「さらにトイレから尾之上が。図書館から的場先生が。体育館からは羽田先生が9時4分の間に駆けつけた」
テレビには尾之上君が駆けつけた時と羽田先生と的場先生が駆けつけた時の映像が映っている。
そしてあたしが皆を下がらせてドアをぶち壊す寸前で止める。
あの後、すごい皆に質問責めにあったけど、空手で優勝した事を知っている人たちは呆れたようにあたしを見ていたのを覚えている。
あたしだってドアを壊せるとは思ってなかったよ。
一「そしてドアを開けた後、真壁が最後に現れた。その時間、9時5分」
『刑事さん…。犯人が吊るされている死体をおろし、蝋燭を片付け、さらに外に出てワイヤーのトリックで密室を作るのにどれだけの時間がかかりますか?』
向井「そりゃ…最低でも5分はかかるかもな」
『だったら真壁君は犯人じゃありませんね』
あたしがそう言うと、警部さんは頷き、刑事さんはしばらく考えてからえっ?と顔をこちらに向けた。
一「窓から梯子を使って出て、ぐるっと回り、反対側から現れるのにどんなに走っても2分はかかりますよね。密室を作って5分。走って2分。ところが僕たちが死体を発見してから真壁が到着するまでの時間はたったの3分しかかかっていません!」
向井「警部…」
一「真壁にこのトリックは使えませんね」
その後、あたしと美雪と金田一君は外を歩いた。
美雪「すごいんだね金田一君って」
『ホントに』
一「何が?」
美雪「さっきの推理、見直しちゃった」
美雪の言葉に頷くと、金田一君はふっと笑った。
一「しょうがないだろ。あのままじゃ真壁が犯人にされちゃうところだったんだ」
あたしは思わずその横顔をじっと見つめた。
その視線に気づいた金田一君が「なんだよ?」と笑いながら言うので、あたしは慌てて首を振りながら『いいとこあるんだね、金田一君って』と繕った。
『やっぱりあたしと美雪の幼なじみだよね』
一「何言ってんだよ。Aだって推理してただろ?」
美雪「そうよ!さーちゃんだってすごかったわよ」
『え?そうかな?』
あれは何となくそう思っただけだったんだけど。
けど、金田一君とはなんか息ピッタリだったなぁ。
やっぱ幼なじみだから?
一「でもさっきはあんな風に推理してたけど、俺にもわからない所だらけなんだ」
『あたしも』
美雪「え?」
110人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか! (2019年12月7日 11時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました!申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月28日 0時