19話 ページ20
話ながら歩みを続ける。
美雪は不思議そうにあたしと金田一君を見た。
一「だいたいさっきのトリックにしても俺は納得いかないんだ」
美雪「どういうこと？」
あたしたちは歩みを止める。
あたしがボタンを留めていないブレザーのポケットに両手を入れると、美雪があたし越しに金田一君を見た。
一「やすっぽすぎるんだよ、あのトリック」
『だよねぇ。鍵についた傷なんかワイヤーの代わりに釣り糸を使えば防げただろうし』
美雪「そうよね、確かに」
一「犯人は最初からあのトリックを見つけて欲しかったんじゃないかな」
美雪「なんのために？」
一「いや、それはわからない。とりあえず、この事件には謎が多すぎるんだよ」
そう言って歩き出す金田一君に続いてあたしと美雪も歩き出す。
美雪「頑張ってよ。わたしたちも協力するからさ」
『そうそう!』
金田一君に向かってニコっと笑う。
金田一君は一つ頷いてくれた。
一「よし、じゃあまず考えてみよう。尾之上は殺されていた日、どうしてあんな時間まで学校にいたんだ？」
美雪「小説の続きでも書きに来たんじゃないかしら」
『小説…？』
立ち止まって美雪を振り返ると、美雪は「うん」と頷く。
美雪「尾之上君、今度は自分が大賞取るんだって、夜遅くまで部室で頑張ってたわよ」
それだ。
あたしたちは急いで部室へと向かって尾之上君のワープロに駆け寄った。
まだ部室に残っていたらしく、あたしはワープロを開けると、起動させる。
尾之上君が使っていた場所を探し当てて開くと、書きかけの小説がずらりと画面に並んだ。
あたしの両隣から金田一君と美雪が画面を覗き込む。
美雪「書きかけだわ…」
じっと小説を読んでいると、金田一君が声をあげた。
一「おい、A、美雪。これ血じゃないのか？」
金田一君が指を指す所へ視線を向けると、ワープロの端の方に血がついていた。
美雪「どうしてこんな所に…」
『そうか。尾之上君はここで殺されたんだ』
美雪「え…？」
『ここで殺されてプールに運ばれたのよ』
あたしはキーボードの下の矢印を押した。
画面が下へと下りていくと、“せらとなか”と書いてある文章が映った。
美雪「文章の終わりにでたらめな文字がある。そっか、ここで倒れたときに手が触れてキーボード押しちゃったんだわ」
美雪がそう言って金田一君とあたしを見る。
あたしたちはしばらく画面を見つめて上体を起こした。
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さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか！ (2019年12月7日 11時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる！ (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました！申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません！名探偵コナンっていつ頃更新しますか？ (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません！名探偵コナンっていつ頃更新しますか？ (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年7月28日 0時
