7話 ページ40
運ばれてきた豪華な食事をあたしとはじめちゃんは目を輝かせながら見つめる。
こういうのってお母さんの会社のパーティの時しか出ないから家ではなかなか食べれないんだよねぇ!!
時田「思わぬお客様がいらっしゃいましたが、これより新婦はしきたり通り教会で一夜を過ごします。皆様方、ごゆるりと宴を楽しんでください。乾杯」
「「「乾杯」」」
グラスを持って乾杯をするみんなに合わせてあたしもいつものパーティでするときのようにグラスを軽く持ち上げた。
あの時の真っ黒な綺麗な女性ー兜霧子さんに連れられて教会へと向かう若葉の横顔をチラリと見たが、彼女は無表情で淡々とこの場を去っていった。
なんか、人形みたいだな。
あたしは気まずそうにあたしとはじめちゃんを見ている美雪を横目に、黙々とナイフとフォークを使い料理を食べる。
隣のはじめちゃんも黙々と料理を食べていた。
兜「いやぁ、さすが時田さんですな。可愛い1人娘を県内屈指の名門、連城家の跡取り息子と結婚させるとは」
風祭「時田家の繁栄は村全体の繁栄にもつながりますからね」
“連城家”と聞いてあたしはピクリと動きを止めた。
あー確かそこの息子と会ったことあるぞ。
一「どうしたA?」
『いや…別に?』
一「そっか」
不思議に思いながらもはじめちゃんは手を進めた。
あそこの息子と会った時、言い寄られた事があるのだが…。
まさか若葉と結婚することになるとは。
美雪「これって…完璧な政略結婚じゃないのっ!酷いと思わない、さーちゃ…」
そう言って此方を振り返る美雪だが、あたしとはじめちゃんは料理に夢中。
パンをちぎってパクパクと食べるはじめちゃんと肉と野菜をパクパクと食べるあたしを見て、美雪は眉間に皺を寄せて口を尖らせた。
美雪「ちょっとぉ」
一「なんだよ。お前も気取ってないで食えよ」
『こんなご馳走めったにありつけないんだよ?』
すると大きな皿に乗ったチキンが出て来た。
一「『おおっ、今度は鶏の丸焼きだ…!』」
思わず声を上げたあたしたちに美雪は首を振りながらため息を溢した。
使用人の人が切り分けようとザクッとフォークとナイフを鶏に刺す。
すると、急に冬木さんが震えだして怯えた声を出し始めた。
あたしとはじめちゃんは冬木さんの方に顔を向ける。
冬木さんは震えながら立ち上がった。
冬木「教会が燃えてるわよぉぉ!!」
みんなが冬木さんを見つめる。
一「『教会が燃えている…?』」
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さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか! (2019年12月7日 11時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました!申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月28日 0時