ひとりじゃない証 【金田一少年の事件簿】初代実写版

2話 ページ3

ちょうどチャイムが鳴り、あたしたちは自分の席へと戻った。
ななめ前の席の美雪と話ながらジュースを飲んでいると、男子生徒を連れた浅野令子先生が入ってきた。
浅野先生はあたしたちのクラスの担任の先生だ。



浅野「はい静かにして〜」



手を鳴らしてこっちに注目を集める先生の方へとクラスの皆が視線を向ける。



浅野「今日は授業始める前に、転校生を紹介します。えぇ…金田一一君です」



あたしと美雪はその言葉に顔を見合わせた。



美雪「『金田一一…？』」



どっかで聞いたことあるような…。



一「どうもみなさん、初めまして。あの…金田一一で〜す」



イエーイと言いながら皆の前で一回転をする男子生徒に、あたしと美雪は「『もしかして…』」と顔を上げる。



浅野「それじゃ、金田一君。とりあえずそこの鈴蘭Aさんの隣に座ってちょうだい。前は七瀬美雪さんよ」


一「はい。……鈴蘭…A？七瀬…美雪…？」



呟くようにそう言う金田一君。
みんながあたしの席の方を振り返るが、あたしは美雪と顔を見合わせていた。



美雪「『まさか…』」


一「もしかして…」



こっちを見る金田一君と視線が合う。


やっぱり…。



一「A!美雪!」


美雪「『金田一君…!』」



あたしと美雪は立ち上がって金田一君の名前を呼んだ。

3話→←学園七不思議殺人事件

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す